僕は青春ノイローゼだ。とにかく「青春」と名のつくものに弱い。 それは、自分が思春期に当たり前の青春というものを経験できなかったことの裏返しでもあるのだが、それを差し引いても、やはり青春モノは美しいと思う(たとえそれが表面上は泥臭かったとしても)。 ある日、僕はYouTubeの画面を見ていた。そこに普段見慣れない恋愛系映画の予告編動画が突如差し込まれてきた。タイトルは『花束みたいな恋をした』。 主演は菅田将暉と有村架純。キュンキュンさせるセリフと映像とともに「人生最高の恋をした、奇跡のような5年間」というテロップが映し出される。僕は思った。 「この映画、み、観たい!」 しかし、さすがに40歳を超えたおっさんがひとりで観に行くような映画ではない。それくらいはいくら鈍感な僕でも察しがついた。映画館はカップルだらけだろう。 そこで、僕はFacebookで「誰か一緒に行ってくれる人いないかなあ」と投