タグ

ブックマーク / realsound.jp (124)

  • 山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み

    1970年から1972年まで竹宮惠子と萩尾望都が同居し、そこに同世代の少女マンガ家「花の24年組」を中心とするメンバーが出入りして「大泉サロン」と呼ばれた借家。それは少年マンガにおける「トキワ荘」と並ぶ、少女マンガ文化におけるひとつの伝説だった。 萩尾望都の側から見た残酷な事実 『少年の名はジルベール』(小学館) 竹宮惠子が自伝『少年の名はジルベール』(小学館/2016)で「大泉サロン」時代の話を書くと、この伝説には新たなベクトルが加わり、より神話性が強まっていった。接近し過ぎた若い創作者同士の思わぬ齟齬。竹宮惠子はそれを天才・萩尾望都への自分の一方的な嫉妬として描いている。 萩尾望都の語り下ろしである『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)は『少年の名はジルベール』そのものというよりも、竹宮のに対する反響で自分が被ったことへの返答として書かれている。これは単体で読む彼女の自伝というよりも

    山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み
  • 山谷花純、俳優として破竹の勢い 『らんまん』感情を秘めたゆう役で持ち味光る

    山谷といえば、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』でもそうだったが、秘めた感情をしっかりと伝える芝居が持ち味だと感じる。たとえ口で言っていることと態度が裏腹であっても、その役の心は視聴者の心にまで染み渡るように届く。 『らんまん』の公式サイトによると、山谷が演じるゆうは「北陸能登の生まれだがワケあって東京に流れてきた」人物らしい。ゆうがまだ誰にも話していない“ワケ”があるならば、山谷はきっとそれを真摯に視聴者に届けてくれるのではないだろうか。 万太郎たちにも、他の長屋の住人にも、親切で明るく振る舞うゆう。だが、彼女にはまだまだ秘密が隠されていそうだ。3回目の朝ドラ出演となる『らんまん』で、山谷がどんな芝居を見せてくれるのか。そして、ゆうにはどんな秘密が隠されているのかもしっかり見届けていきたい。 ■放送情報 NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】 総合:

    山谷花純、俳優として破竹の勢い 『らんまん』感情を秘めたゆう役で持ち味光る
  • 川口春奈&前原瑞樹が『舞いあがれ!』にサプライズ出演した理由 制作統括に狙いを聞く

    『舞いあがれ!』(NHK総合)第115話に、川口春奈が野口若葉役としてサプライズ出演を果たした。 3月14日放送の第113話よりその名前だけが先駆けて登場していた「若葉」。祥子(高畑淳子)から船「めぐみ丸」を託された五島の若者として、若葉は祥子の門出となるお別れ会に顔を出す。2分ほどの短いシーンながら、その爽やかな笑顔と真摯な姿勢からは彼女の誠実なキャラクターが、祥子が若葉に向ける眼差しからは描かれていない空白の期間で育まれた信頼の証が見えてくる。 川口は『舞いあがれ!』の舞台となっている長崎県五島市出身。前期放送の連続テレビ小説『ちむどんどん』に続き、朝ドラへの出演は2作連続となり、『舞いあがれ!』の制作が発表された際から、どこかで協力できるのであればと気にかけてくれていたと制作統括の熊野律時は明かす。 「川口さんに担っていただきたかったのは、島のこれからの未来を担っていく若者でした。祥

    川口春奈&前原瑞樹が『舞いあがれ!』にサプライズ出演した理由 制作統括に狙いを聞く
  • アクション超大作『グレイマン』が隠れヒット Netflix作品の劇場公開に変化の兆し?

    先週末の動員ランキングは、『キングダム2 遥かなる大地へ』『ミニオンズ フィーバー』『トップガン マーヴェリック』の3強に変化なし。公開9週目に入った『トップガン マーヴェリック』は公開から60日間で動員619万2940人、興収97億4891万180円を記録。2000年公開の『ミッション:インポッシブル2』を抜いて、トム・クルーズ主演作品として日国内で歴代2位に。今週中にも、実写外国映画としては『アラジン』(2019年版)以来の興収100億円の大台に超える。 ランキングで目を引くのは初登場5位の『ゴーストブック おばけずかん』の苦戦ぶりだ。オープニング3日間の動員は6万6459人、興収は8549万2500円。東宝の夏休み作品でオープニング成績が1億円にも届かないというのは、ちょっと前例が思い出せないほど。ちなみに今回の『ゴーストブック おばけずかん』のオープニング成績は、3年前の同時期に

    アクション超大作『グレイマン』が隠れヒット Netflix作品の劇場公開に変化の兆し?
  • 綾瀬はるか&⾓野隼⽃出演、NTTドコモ新CMオンエア 「⼈間拡張」技術を活⽤してシンクロ

    綾瀬はるかコメント 今回のCMは、他の⼈の動きやスキルを、ドコモの仕組みを使⽤して私の腕につけたデバイスを通じてシンクロさせる⼈間拡張という少し先の未来の技術がテーマです。 プロピアニストの⾓野隼⽃さんの動きとシンクロして、私がピアノを弾いています。実際に、⾓野さんが⼿を動かすと 私の⼿が動く、ということがとても不思議で6Gの時代にはこんなことができるようになるんだなと、とても驚きました。エンターテインメントだけでなく、この技術がどんどん進歩してくことで、医療技術などにも応⽤され社会に役⽴つのではないかなと思います。 「できなかったことが、スキルをダウンロードしてできるようになる」、いままでの常識が変わる世界がもうそこまで来ている、そんなワクワクするCMになってます。ドコモが変えようとしているワクワクする世界にも注⽬して、ぜひご覧ください。 ⾓野隼⽃コメント 「⾃分のスキルを誰かにシェアす

    綾瀬はるか&⾓野隼⽃出演、NTTドコモ新CMオンエア 「⼈間拡張」技術を活⽤してシンクロ
  • 綾瀬はるかと高橋一生でなければ成り立たない!? 『天国と地獄』で“入れ替わり”の名演技

    日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系)がいよいよ始まった。この物語のキーは、なんといっても女刑事・望月彩子(綾瀬はるか)とサイコパス殺人鬼・日高陽斗(高橋一生)の魂の入れ替わりだ。 “どんなタイミングで入れ替わるのか”と楽しみにしている視聴者を引きつけ続けて約1時間、ようやく2人の魂が入れ替わる。それは彩子と警察がやっとのことで日高の捜査令状を取ることができたタイミング。つまり刑事の彩子が自らの手で追い詰めたと同時に、容疑者の日高と入れ替わってしまうという皮肉な結果だ。 彩子の正義感の暴走を、日高は狙った!? 物語の始まりは、1件の猟奇殺人。レジャー事業会社を経営する社長が、丸い石のような凶器で殴打されて殺害された。その口には大量のパチンコ玉。そして、左手には「Φ」の血文字。その様子を見たベテラン刑事・河原(北村一輝)は、3年前に起きた官僚が同じような手口で殺されたことを思い

    綾瀬はるかと高橋一生でなければ成り立たない!? 『天国と地獄』で“入れ替わり”の名演技
  • ポストジブリという問題設定の変容、女性作家の躍進 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【後編】

    年が明け2020年に突入。同時に2010年代という時代も終わりを迎えたリアルサウンド映画部では、この10年間のアニメーション映画を振り返るために、レギュラー執筆陣より、アニメ評論家の藤津亮太氏、映画ライターの杉穂高氏、批評家・跡見学園女子大学文学部専任講師の渡邉大輔氏を迎えて、座談会を開催。10年代を代表するアニメーション作家をトピックに語り合ってもらった。 細田守や新海誠をはじめとするアニメーション監督に注目した前編に続き、後編では、「ポスト宮崎駿」をめぐる議論の変容や女性作家の躍進、SNSとアニメーションの関係性について語り合った。 ポストジブリという問題設定の時代 宮崎駿監督『風立ちぬ』 渡邉大輔(以下、渡邉):「ポストジブリ」「ポスト宮崎」という問題設定がいまでもしばしばなされますが、僕自身はこんな見立てを持っているんです。おそらくそれに関しては、2010年代の前半と後半で、アニ

    ポストジブリという問題設定の変容、女性作家の躍進 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【後編】
  • 令和突入で変化した朝ドラ『スカーレット』、賛否割れた『全裸監督』……2019年を振り返るドラマ評論家座談会【後編】

    令和突入で変化した朝ドラ『スカーレット』、賛否割れた『全裸監督』……2019年を振り返るドラマ評論家座談会【後編】 2019年も、各局、各配信サービス等から多種多様なドラマが放送された。リアルサウンド映画部では、1年を振り返るために、レギュラー執筆陣より、ドラマ評論家の成馬零一氏、ライターの西森路代氏、田幸和歌子氏を迎えて、座談会を開催。 脚家の安達奈緒子の作家性や、YouTubeからの影響を感じさせるテレビ東京の深夜ドラマについて話し合った前編に続き、後編では『気のしるし』『いだてん』『全裸監督』などから、ドラマにおける男女の描き方に注目。また、令和という新しい時代への突入とともに変化したNHK朝ドラ『なつぞら』と『スカーレット』についても議論を交わした。 『気のしるし』『いだてん』から考えるキャラクターの“揺れ” ーージェンダー観において、男性・女性の描き方で気になるドラマはあり

    令和突入で変化した朝ドラ『スカーレット』、賛否割れた『全裸監督』……2019年を振り返るドラマ評論家座談会【後編】
    candidus
    candidus 2020/01/07
    おしんの存在を知らないかの如くの発言集
  • 「上映中にスマホを見る問題」の根本的な解決策は映画館の地位向上? 観客の“熱量格差”を考える

    東京は立川にある独立系シネコン、【極上爆音上映】等で知られる“シネマシティ”の企画担当遠山がシネコンの仕事を紹介したり、映画館の未来を提案するこのコラム、第41回は“映画館マナーはどこまで厳格化されればいいの?”というテーマで。少し前に「上映中にスマホを見る問題」が論争になったことを受けてです。 映画館とクラシックホールの違い 映画映画の頂点『ニュー・シネマ・パラダイス』では、第二次世界大戦後まもなくから50年代の終わりごろまでのイタリアはシチリアにある映画館での鑑賞の様子が描かれます。詳細はぜひ作品をご覧いただきたいのですが、まあ自由で大らかです(笑)。映画的演出の誇張もかなりあるとは思いますが、大人も子供も大騒ぎ。これがシチリア人気質なのか、あるいは時代のせいなのか、その両方かも知れませんが、確かに「映画館」というものの長所も短所も捉えていると思います。 演劇、コンサート、伝統芸能な

    「上映中にスマホを見る問題」の根本的な解決策は映画館の地位向上? 観客の“熱量格差”を考える
  • 前人未到の大河ドラマ『いだてん』はいかにして作られたのか 取材担当者が明かす、完成までの過程

    いよいよ最終局面に入った大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)。オリンピックに関わった日人の姿を描いた作は、明治・大正・昭和という近代日を舞台にした歴史群像劇だ。劇中には実在した人々が登場し、一見荒唐無稽に見えながらも、ほぼ史実どおりに展開していくのだが、その背後では、気が遠くなるような膨大な量の取材が行われていた。 今回、リアルサウンド映画部では『いだてん』の「取材」を担当した渡辺直樹に、関係者遺族への許可取りも含めた取材現場の内幕について話を訊いた。渡辺が担った「取材」とは、宮藤官九郎の脚作り、その前段階の企画制作のための膨大な資料集め、および史実関係の事実確認など。前人未到の挑戦となったオリンピック大河はいかにして作られたのか?(成馬零一) 誰を主人公にするかも決まっていなかった ―― 渡辺さんが『いだてん』でもチーフ演出を務める井上剛さんの作品

    前人未到の大河ドラマ『いだてん』はいかにして作られたのか 取材担当者が明かす、完成までの過程
  • 『スカーレット』は極めて現代的な朝ドラに 『獣になれない私たち』晶に重なる喜美子の苦難

    101目の朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)ほど、優しく苦しい朝ドラがこれまであっただろうか。明るく健気で、常に誰かを思いやり、弱音も吐かず働くしっかり者の女性であり、出会う人の多くが好きにならずにはいられない主人公・川原喜美子(戸田恵梨香)。豪快な笑顔が魅力的な喜美子は、テレビを観ている視聴者の心も癒し、夢中にさせている。 それだというのに、なぜ彼女の置かれている状況はここまで苦しいのか。7話において、借金取りの男が幼少期の喜美子(川島夕空)に「悪人は必ずしも悪人とは限らない。どんな人間でもええ面、悪い面がある」と語りかけた言葉そのままに、『スカーレット』の世界には“悪人”がいない。皆が皆、喜美子のことが大好きで、喜美子に頼りきりな、優しく憎めない、ただ、「ちょっと心が弱いだけ」「ちょっと世界が狭いために、視野が狭いだけ」な人々なのである。 従来の朝ドラのヒロイン像、特に平成の朝ドラ

    『スカーレット』は極めて現代的な朝ドラに 『獣になれない私たち』晶に重なる喜美子の苦難
  • 『いだてん』制作の裏側は“もうひとつのオリンピック”だったーーチーフ演出・井上剛の挑戦

    明治から昭和にかけてオリンピックに関わった日人の姿を描いた大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)は、そのスケールの大きさや斬新な映像表現において、テレビドラマ史上かつてない前人未到の大プロジェクトだ。 この度、リアルサウンド映画部は『いだてん』チーフ演出の井上剛にインタビュー。ドラマ史上かつてないこの巨大プロジェクトは、一体どのようにして生まれ、進められてきたのか? 膨大な取材のもとで紡ぎ出されたかつてない物語と、スポーツを見せるための斬新な映像表現を次々と産み出してきた『いだてん』制作の背後には、もう一つのオリンピックとでも言うような、果敢な挑戦の連続があった。(成馬零一) 緻密な取材によって生まれた物語 ――もうそろそろ、終わりが見えたという感じでしょうか? 井上剛(以下、井上):いえいえ。スケジュール的に終わりが見えているはずなんですけれど、仕掛けが多

    『いだてん』制作の裏側は“もうひとつのオリンピック”だったーーチーフ演出・井上剛の挑戦
  • 大根仁が大河ドラマにもたらしたものとは? 『いだてん』「前畑がんばれ」の裏側を解説

    オリンピックに関わった様々な日人の姿を描いた大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)。第36回「前畑がんばれ」は1936年のベルリン五輪の200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した前畑秀子(上白石萌歌)の奮闘を描いた物語だ。 ラジオ実況を担当したNHKの河西三省(トータス松)が「前畑がんばれ! 前畑がんばれ!」と繰り返し絶叫した逸話が今でも語り草となっているベルリン五輪だが、同時にヒトラーとナチスのプロパガンダに利用されたオリンピックとしても知られており、第二次世界大戦へと世界が向かっていく不穏な気配が強く漂う仕上がりとなった。 この度、リアルサウンド映画部では、演出を担当した大根仁と制作統括の訓覇圭に話を伺った。 女性陸上選手・人見絹枝の苦悩と活躍を描き『いだてん』屈指の傑作回となった第26回「明日なき暴走」を手掛けた大根が、同じ女性アスリートの前畑秀子をフ

    大根仁が大河ドラマにもたらしたものとは? 『いだてん』「前畑がんばれ」の裏側を解説
  • 「全プリキュア大投票」の結果を数字面から徹底分析! シリーズ16年の歴史と愛され続ける理由

    プリキュア大投票、結果発表 大人気アニメ『プリキュア』シリーズの中から自分の好きな作品、キャラクター、歌に投票して順位を決めるNHK「全プリキュア大投票」の結果が9月14日、NHK BSプレミアム『発表!全プリキュア大投票』生放送内にて発表されました。 「全プリキュア大投票」に投票いただいたみなさん、そして生放送をご覧いただいたみなさん、当にありがとうございました。ランキングは出ましたが、大切なことは順位ではなく、一人一人の心のなかにあるベスト・プリキュアですよね。#全プリキュア https://t.co/vumwynktD6 — NHKアニメ (@nhk_animeworld) 2019年9月14日 「全プリキュア大投票」は、子供向けアニメーション『プリキュア』シリーズから作品42作品、プリキュア60人、サブキャラクターは約900、歌は約150曲という莫大な数から投票することができ、2

    「全プリキュア大投票」の結果を数字面から徹底分析! シリーズ16年の歴史と愛され続ける理由
    candidus
    candidus 2019/09/18
    ドキプリの人気のなさよ
  • 鞘師里保の完全復活は近い? 『ひなフェス』出演やBABYMETAL合流などの伏線を読む

    2019年6月末、運命に導かれたかのようなステージでの競演が大きく報じられた。話題の中心にいたのは、SU-METALとMOAMETALからなるBABYMETAL。そして、元・モーニング娘。のエースメンバーであった鞘師里保だった。 『モーニング娘。 鞘師里保 全集2011-2015』 かつて3人組として活動していたBABYMETALは、一昨年12月のYUIMETAL休養を受けて以降、昨年は変則7人体制による“ダークサイド”を掲げて活動。昨年10月にYUIMETALが正式にグループからの脱退を発表してからも、ファンを中心に、ユニットの舵取りに大きな注目が集まっていた。 そして今年、6月からの新体制を表明したBABYMETALは、3人の“アベンジャーズ”を輪番でパフォーマーとして招へいするスタイルへ移行。7月中旬現在では、3人目のパフォーマーは明かされていないものの、SU-METALとMOAME

    鞘師里保の完全復活は近い? 『ひなフェス』出演やBABYMETAL合流などの伏線を読む
  • Perfume、中田ヤスタカ楽曲やダンスはどう変化した? ベスト盤リリース発表を機に紐解く

    Perfumeが、9月18日に初のベストアルバム『Perfume The Best "P Cubed"』を発売する。先鋭的なサウンドかつポップスとしても万人に愛される楽曲陣や、最新のテクノロジーを用いたパフォーマンス、そして年齢を重ねるにつれて魅力が増していく彼女たちの存在そのものーーPerfumeは、見る人の予想を超えた楽曲やパフォーマンスを披露し続け、国内外問わず注目を集めてきたグループだ。また、そんな彼女たちのベストアルバムリリースは、グループが新たなステップへ進むための区切りとなるのではないだろうか。そこで稿では、ベストアルバムリリース発表を機に、Perfumeのデビューから現在に至るまでの楽曲およびパフォーマンスの変化に迫るべく、音楽ブロガー・レジー氏に話を聞いた。 Perfume『Future Pop』(通常盤) 「エレクトロポップスを基盤としたダンスミュージックという大枠は

    Perfume、中田ヤスタカ楽曲やダンスはどう変化した? ベスト盤リリース発表を機に紐解く
  • 柳樂光隆が選ぶ、いま聴くべきジャズピアノの新譜5枚

    前回は刺激的なジャズギターの作品を紹介したが、僕が監修しているジャズJazz The New Chapter』ではドラマーの進化がジャズを面白くしているという話を繰り返しやってきたし、ビッグバンド/ラージアンサンブルなどが面白いなんて話もしてきて、様々な楽器を順番に紹介しているような感じだと思う。結局、今、ジャズそのものが急激に面白くなっていて、その結果、すべての楽器が面白くなっているというのが僕の結論だ。というわけで、今月はジャズピアノに注目して聴きたい作品を紹介していこう。 Charles Lloyd New Quartet『Passin’ Thru』 Charles Lloyd New Quartet『Passin’ Thru』 大ベテランのサックス奏者チャールス・ロイドの新バンドの1作目はライブ盤。これが彼のキャリアハイ・クラスの傑作で、今年の年間ベスト候補には間違いなく入って

    柳樂光隆が選ぶ、いま聴くべきジャズピアノの新譜5枚
  • 指原莉乃を特別な存在にした2つの力 AKB48から“国民的アイドル”になった理由

    AKB48『ジワるDAYS』Type-A 指原莉乃は表現するのに難しいアイドルだった。数年前、ある論説で、「世界はまだ彼女の定義を知らない」とその個性について書いたことがある。いまもその評価は同じままだ。指原はAKB48グループの“顔”で、その卒業は日アイドルシーンの中でも大きな出来事だ。 だが、過去のAKB48のメンバーに比べて、彼女の卒業というのは、いまいちピンとこないものがある。もちろんAKB48グループとしての活動は事実上終わる。だが、指原にとってAKB48は、すでに彼女のひとつの活動領域でしかない。卒業した後も、それ以前と同じように様々なバラエティ番組やアイドルのイベントで彼女の活躍は続くだろう。 特に演劇やモデル、歌手への専業の意思もないようだ。例えば、最大級のアイドルイベントに『TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)』がある。指原は今年も“チェアマン”としてアイ

    指原莉乃を特別な存在にした2つの力 AKB48から“国民的アイドル”になった理由
    candidus
    candidus 2019/03/30
    ねた
  • 『いだてん』は“ダメな庶民のダメな話”を綴る? 通常の大河ドラマとは異なる2つのポイント

    宮藤官九郎脚の『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』は異色の大河ドラマだ。これまでのところ、その異色ぶりが視聴率によくない方向で反映されてしまっているという見方が大勢を占めているようだが、では、『いだてん』の何が異色なのだろうか? 『いだてん』の大河ドラマとしての異色ぶりはこれまでも数多く論じられてきた。制作統括の訓覇圭チーフプロデューサーは自ら取材に応え、7つの異色要素として「近現代大河」「主演リレー」「古今亭志ん生が物語をナビゲート」「2つの時代が目まぐるしく交わる複雑な構成」「史実を基にしたフィクション」「自由な内容の“大河紀行”」「大量の番宣」を挙げている(スポニチアネックス、1月6日)。他にも、「遊び心あふれるナレーション」(クランクイン!、1月13日)、「主人公の多さ」(リアルサウンド、2月24日)、「天狗倶楽部や音楽で含ませる遊びのエッセンス」(オリコンニュース、1月

    『いだてん』は“ダメな庶民のダメな話”を綴る? 通常の大河ドラマとは異なる2つのポイント
  • 宮崎駿監督、ドワンゴ会長・川上量生氏に激怒した真相を語る「あのウケ狙いが川上さんの弱点」|Real Sound|リアルサウンド テック

    10月25日、ドワンゴが運営する動画サービス「niconico」のニコニコ生放送にて、同社のゲームプロジェクトに関する情報番組「ドワンゴゲーム会議(仮)」が配信され、人気VTuberの電脳少女シロ、チュンソフト代表の中村光一氏、スタジオジブリの宮崎駿監督(映像出演)らが登場した。 番組冒頭、司会役のシロが「これまでドラクエシリーズなどを作られてきた中村さんですが、表に立たれることが最近少なかったようにお見受けします。もしかしてずっと温めていた作品があって今日、やっと出せるということなのですか?」と質問すると、中村氏は「はい、そうなんです。しっかりと作っておりました」と回答し、早速、視聴者の期待感を煽った。 まずは、人工生命観察育成プロジェクト「ARTILIFE」についての情報が解禁された。同プロジェクトはその初期段階で、ドワンゴの会長・川上量生氏が「『スタジオジブリ』の作品に活かせないか?

    宮崎駿監督、ドワンゴ会長・川上量生氏に激怒した真相を語る「あのウケ狙いが川上さんの弱点」|Real Sound|リアルサウンド テック