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ブックマーク / synodos.jp (20)

  • 「現代サプライサイド経済学」と「第三の道」――マクロ経済政策の見取り図(その3)/中里透 - SYNODOS

    このところ、「現代サプライサイド経済学」が注目を集めている。イエレン米財務長官がバイデン政権のアジェンダとして掲げるこの「経済学」については、経済成長と格差是正の同時達成を目指す画期的なプランと評する向きが日にもあるようだ。だが、はたしてこれは「新しい」経済政策と言えるのだろうか。以下ではこのことについて考えてみたい。 サプライサイド経済学の「位相」 今から40年ほど前にも「サプライサイド経済学」が注目を集めたことがある。これは税制と社会保障制度の歪みが貯蓄不足と投資不足をもたらしているという認識に立って税制改革と年金改革を行うとともに(主な提唱者はハーバード大学のマーティン・フェルドスタイン教授(当時))、規制緩和を通じて供給面から経済の活性化を図ろうというアイデアだ。 もっとも、より一般的には、サプライサイド経済学はラッファーカーブとともに記憶されているかもしれない。南カリフォルニア

    「現代サプライサイド経済学」と「第三の道」――マクロ経済政策の見取り図(その3)/中里透 - SYNODOS
  • ウォーク・アウェイ運動――アメリカのリベラル派はなぜ嫌われるのか / 西山隆行 / アメリカ政治 | SYNODOS -シノドス-

    リベラルと民主党から立ち去ろう!――ブランドン・ストラカというニューヨークのゲイの美容師が、自分は嫌悪に満ちたリベラルと民主党を支持することは出来ないため立ち去ることにしたという内容の動画をYouTubeで発表したのが話題になり、「ウォーク・アウェイ運動」がアメリカで展開されている。 かつて自分はリベラルだった、という言葉で始まるビデオで、彼は、人種・性的指向・性別に基づく差別や独裁的思想、言論弾圧を拒絶するために昔リベラルになったが、今では、それとまったく同じ理由からリベラルと民主党から立ち去るのだと説明している。SNSには彼に賛同した人々によって、なぜ自分がリベラルに愛想をつかしたのか、民主党を捨てたのかを告白するメッセージが数多くあげられている。 このウォーク・アウェイ運動は組織だった運動ではないので、彼らの掲げるメッセージは多様である。リベラルに愛想をつかしたという人もいれば、左派

    ウォーク・アウェイ運動――アメリカのリベラル派はなぜ嫌われるのか / 西山隆行 / アメリカ政治 | SYNODOS -シノドス-
  • 社会を変える新しい経済学 /安田洋祐(ゲーム理論)×荻上チキ - SYNODOS

    荻上 安田さんは『日の難題をかたづけよう』(SYNODOS編、光文社新書)の一章で、「マーケットデザイン」の可能性について書かれています。そこでは新しい経済学的な思考法が、今後の日の社会問題を解決するために非常に重要なものだと論じています(付記:この後、ハーバード大のアルビン・ロス教授とカリフォルニア大のロイド・シャプリー名誉教授がノーベル経済学賞を受賞し、マーケットデザイン理論はますます注目を集めています)。 今日は、現在の経済学、特に安田さんが専門とされているミクロ経済学が持っている可能性、あるいはすでに実践されている現場の知恵についてお話いただくと同時に、今後必要な経済学の活用法といったものを伺いたいと思います。まずは簡単に、マーケットデザインとは何かについて、ご説明いただけますか。 安田 『日の難題をかたづけよう』というとても意欲的なタイトルがついていますが、今の日の経済問

    社会を変える新しい経済学 /安田洋祐(ゲーム理論)×荻上チキ - SYNODOS
  • ウルトラマンは助けに来ない――『ウルトラQ』2020年への挑戦/『ウルトラQの精神史』著者、小野俊太郎氏に聞く - SYNODOS

    ウルトラマンは助けに来ない――『ウルトラQ』2020年への挑戦 『ウルトラQの精神史』著者、小野俊太郎氏に聞く 情報 #新刊インタビュー#ウルトラQ#ウルトラQの精神史 日を代表する怪獣番組であり、今でも根強い人気を誇る『ウルトラマン』シリーズ。その起源となった『ウルトラQ』をご存じだろうか。国内初の特撮テレビ番組として制作され、1966年に放送されるや否や、大きな反響を呼び、視聴率30%台の大ヒットを記録。日に怪獣ブームを巻き起こし、のちの『ウルトラマン』シリーズの礎になった。 『ウルトラQ』が放映された1966年とはどのような時代であったのか、また、作品から未来のわれわれに送られたメッセージとは――。放映50周年を記念し、今年出版された『ウルトラQの精神史』でそうした問いに挑んだ著者・小野俊太郎氏にお話を伺った。(聞き手/若林良、構成/山菜々子) ――『ウルトラQ』は『ウルトラマ

    ウルトラマンは助けに来ない――『ウルトラQ』2020年への挑戦/『ウルトラQの精神史』著者、小野俊太郎氏に聞く - SYNODOS
  • 「ガラパゴス化」する慰安婦論争 ―― なぜに日本の議論は受入れられないか/木村幹 - SYNODOS

    河野談話見直しの動きや、橋下大阪市長の慰安婦関連発言により、慰安婦問題に対する関心が、かつてないほど高まっている。しかし、それならわれわれはこの慰安婦「問題」についてどの程度知っているのだろうか。そこで稿では、この問題の歴史的展開過程を確認することにより、この問題について改めて考えてみることにしたい。 歴史問題と歴史「認識」問題 ―― 今は違う? 今はそれは認められないでしょう。でも、慰安婦制度じゃなくても風俗業ってものは必要だと思いますよ。それは。だから、僕は沖縄の海兵隊、普天間に行ったときに司令官の方に、もっと風俗業活用して欲しいっていったんですよ。 よく知られている橋下大阪市長の発言である。この文章を引用したのは、彼の発言を糾弾するためではない。ここで注目したいのは、この発言が典型的にしめしているもう一つの重要な事実である。それは、慰安婦問題に代表されるような歴史認識問題が、じつは

    「ガラパゴス化」する慰安婦論争 ―― なぜに日本の議論は受入れられないか/木村幹 - SYNODOS
  • パッと見、大差ない教育政策を読み解くために――5つのテーマ・3つのキーワード/仁平典宏 - SYNODOS

    6月22日公示、7月10日投開票の第24回参議院議員選挙。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから最初の投票となります。シノドスでは「18歳からの選挙入門」と題して、今回初めて投票権を持つ高校生を対象に、経済、社会保障、教育、国際、労働など、さまざまな分野の専門家にポイントを解説していただく連載を始めます。稿を参考に、改めて各党の公約・政策を検討いただければ幸いです。今回は教育政策の観点から、社会学者の仁平典宏氏にご寄稿をいただきました。(シノドス編集部) 1.はじめに 教育は、若い人にとって、比較的関心が高い分野だと思う。今年4月の18~19歳への調査でも、「政治で力を入れてほしい」と思う分野では、景気・雇用、社会保障についで、3番目に高かった(「朝日新聞」2016年4月8日)。 しかし、今回の選挙では(でも?)、教育は大した争点になっていない。めだつところで奨学金の充実、そして幼児

    パッと見、大差ない教育政策を読み解くために――5つのテーマ・3つのキーワード/仁平典宏 - SYNODOS
  • 放射能不安の変遷と食品汚染の実際~野菜・米編――原発事故のデマや誤解を考える/片瀬久美子 - SYNODOS

    東京電力の福島第一原発事故から5年が経過しました。この間に人々の放射線による健康不安はどう変わっていったのでしょうか。 最近は、ツイッターなどのネット上では、ほぼ固定化したメンバーによる不安視と安全視の二極化した意見が飛び交っており、サイレントマジョリティーの姿が見えにくくなっている印象を受けます。そこで、人々の関心の動向を掴むために、国民生活センターに寄せられた震災関連の相談の中で、放射能に関する相談件数とその内容について各年度別に調べてみました。 さらに消費者庁による消費者の意識調査結果から、社会の関心が薄れてきて、放射性物質や放射線に関する知識の普及が低下してきている状況も明らかとなってきています。新しい情報の更新も兼ねて、品の放射性物質検査についてのおさらいと、野菜と米を代表例に、品の放射性物質検査データの推移を見ていきます。さらに今後の検査体制について提案をしていきます。 [

    放射能不安の変遷と食品汚染の実際~野菜・米編――原発事故のデマや誤解を考える/片瀬久美子 - SYNODOS
  • STAP細胞をめぐる「流言」を検討する/粥川準二 - SYNODOS

    3月19日、あるウェブ媒体が「STAP現象、米国研究者Gが発表…小保方晴子氏の研究が正しかったことが証明」という記事を配信し、それに応じて「STAP細胞はやっぱりあった!」、「小保方さんは正しかったことを海外の研究者が証明した」、「STAP現象を否定したマスコミは反省しろ!」などといった発言がソーシャルメディア上に飛び交った。 結論からいうと、この記事の主旨は昨年12月12日から数日間、ソーシャルメディア上にあふれた「流言」の繰り返しであり、多くの誤解にもとづくものである(「デマ」と呼ぶ人もいる。流言とデマの区別については後述する)。 筆者は当時、この件について医療情報ウェブサイト『Medエッジ』同年12月13日付で、「その理解は誤り」であると解説した。残念ながら同サイトは終了してしまったため、同じ記事は筆者の個人ブログに転載してある。稿ではその説明を繰り返すとともに、あらためてこの問題

    STAP細胞をめぐる「流言」を検討する/粥川準二 - SYNODOS
  • 被災地を搾取し被害を拡大してきた「フクシマ神話」――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS

    はじめまして。福島県在住の林智裕と申します。 東日大震災および東京電力福島第一原子力発電所の事故から4年半以上の年月。当にさまざまなことがありました。これからそのことについて、特に今回は震災後に流れたデマがどのように現地を苦しめてきたのかを、少しお話をさせていただこうと思います。 ひとつ最初におことわりしなければなりません。 今回の内容に限らず私が震災について、福島について書く内容は確かに福島の声のひとつではあるものの、決してそれだけが福島を代表するものではないということです。敢えて断定での書き方が多くなりますが、これから書く内容は、福島の全てではありません。 それは発言に自信が無いからではありませんが、私よりも語るにより相応しい当事者がいるからか?と問われれば実は答えに困ります。 その理由として原発事故はその性質上極めて社会問題と深く関わり政治的な要素を含むために、通常の災害ではあま

    被災地を搾取し被害を拡大してきた「フクシマ神話」――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS
  • 世界の日本研究者ら187名による「日本の歴史家を支持する声明」の背景と狙い/小山エミ - SYNODOS

    米国をはじめとする海外の日研究者ら187名が、連名で「日歴史家を支持する声明」を発表した。 内容よりもまず注目すべきは、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』のエズラ・ヴォーゲル氏、『敗北を抱きしめて』のジョン・ダワー氏、『歴史としての戦後日』のアンドリュー・ゴードン氏、『歴史で考える』のキャロル・グラック氏、『国民の天皇』のケネス・ルオフ氏、『天皇の逝く国で』のノーマ・フィールド氏ら、学問的にトップクラスであるばかりか米国のアジア政策にまで影響を与えるような名を知られた大物が、ほぼ全員名を連ねていること。わたし自身も署名したが、あとになってリストを見ると、わたしなんかが入って当にすみません、と謝りたくなる気分だ。権威主義的だと言われるかも知れないが、これだけ有名人が揃うと壮観。そして、この声明が発表されたことが、尋常ならぬ事態だということが分かる。 声明は、安倍首相が日の総理として

    世界の日本研究者ら187名による「日本の歴史家を支持する声明」の背景と狙い/小山エミ - SYNODOS
  • リベラルで経済も重視したい有権者は一体どうしたらいい?/『日本経済はなぜ浮上しないのか』著者・片岡剛士氏インタビュー - SYNODOS

    リベラルで経済も重視したい有権者は一体どうしたらいい? 『日経済はなぜ浮上しないのか』著者・片岡剛士氏インタビュー 情報 #アベノミクス#新刊インタビュー#日経済はなぜ浮上しないのか ―― 将来見通しから、目前の解散総選挙に視点を移したときに、リベラルでかつ経済のことも真摯に考えたい人は、まさにジレンマそのものの状況だと思います。端的に、安倍首相という人が嫌いとだいう方は少なくないと思います。 安倍政権に嫌悪感を持つ方は、人の痛みを考えられる、優しい方が多いのだろうと思います。いわゆるリベラル層ですよね。 もともと「景気を良くしよう」という主張は、リベラル層が言うべきことであったはずです。よく言われることですが、欧米諸国では金融緩和はリベラル政党の主張であり、武器です。富裕な保守層ほど金融政策や景気対策には冷淡な傾向があります。ところが日では保守とみなされる勢力が、金融政策を武器に政

    リベラルで経済も重視したい有権者は一体どうしたらいい?/『日本経済はなぜ浮上しないのか』著者・片岡剛士氏インタビュー - SYNODOS
  • 楽しく食べよう昆虫食――昆虫を美味しく安全に食べるために/内山昭一 - SYNODOS

    このところ昆虫がマスコミに取り上げられることが多く、関心をもつ人たちが増えてきている。とはいえまだまだ普通の材として認知されておらず、昆虫をべることに不安を感じている人は多数にのぼる。そこで稿では一般の日人が昆虫をどう思っているかを概観し、それを受けてどうしたら美味しく安心してべることができるかを考えてみたい。 日ではかつて広範にべられていた昆虫だが、戦後の農薬防除により個体数が激減したことや、の「工業化」による流通システムの変化によって、一般には昆虫をべる習慣はほとんど失われたように思われている。だがよく見てみると中部地方など一部地域ではあるが昆虫は今でも根強く存在し、地域のコミュニケーションの手段としても活用され、年中行事として定着している。そこで具体的に今の日人が昆虫をべるということについてどう思っているかアンケートを実施し355人より回答を得た。(図版A

    楽しく食べよう昆虫食――昆虫を美味しく安全に食べるために/内山昭一 - SYNODOS
    candidus
    candidus 2014/10/16
    ゴキブリを生食して目立とうとしている輩がいるから、却って気持ち悪がられる
  • なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか?/『「ニセ医学」に騙されないために』著者・NATROM氏インタビュー - SYNODOS

    なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか? 『「ニセ医学」に騙されないために』著者・NATROM氏インタビュー 情報 #ホメオパシー#新刊インタビュー#なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか? 医学の形態をとりながら、実は医学ではない「ニセ医学」というものがある。テレビや雑誌、書籍でもたびたび見かける、標準医療を否定する人びとやなんだか怪しい健康法。なかには、高額なお金を要求するものや、患者が命の危険に晒されると、病院に丸投げするようなものまである。『「ニセ医学」に騙されないために』(メタモル出版)には、そうした「ニセ医学」の中でも特に酷い事例が羅列されており、「ニセ医学」の基的な手口を知るのにうってつけの一冊だ。著者・NATROM氏に、人びとが「ニセ医学」に騙されてしまう背景についてお話を伺った。(聞き手・構成/金子昂) ―― 数多くの「ニセ医学」事例を取りあげられている書ですが、まずは「

    なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか?/『「ニセ医学」に騙されないために』著者・NATROM氏インタビュー - SYNODOS
  • 内集団ひいきの武士道vsウィン・ウィンの商人道──システム転換と倫理観のミスマッチ?/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    内集団ひいきの武士道vsウィン・ウィンの商人道──システム転換と倫理観のミスマッチ? 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #リスク・責任・決定、そして自由!#社会関係資 前回の「『流動的人間関係vs固定的人間関係』と責任概念」では、リスクの処理の仕方によって、人間関係のシステムが固定的なものと流動的なものに必然的にわかれることから、責任概念の違いが生じるのだということを見ました。すなわち、固定的人間関係がうまくいくための責任概念が「集団のメンバーとしての責任」で、流動的人間関係がうまくいくための責任概念が「自己決定の裏の責任」だということでした。 今回は、前回に引き続き、拙著『商人道のスヽメ』(藤原書店)でご紹介した、固定的人間関係と流動的人間関係のシステムの違いから起因するいろいろな特徴について見ていきます。 連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 例えば、有名な

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  • 円高が好きな人たちの「正体」とは? / 安達誠司×飯田泰之 | SYNODOS -シノドス-

    「あと、28・8兆円――」 今年の1月に発売され、早くも4刷が決定するほどの反響を呼んでいる『円高の正体 』(光文社新書)の冒頭、扉にはこう記されている。この金額の意味はぜひ同書を繙いていただくとして、そもそもなぜいま、このは書かれなければならなかったのか。著者である安達誠司氏に飯田泰之が鋭く迫る、『円高の正体』シノドスジャーナルver.をお送りします。(構成/柳瀬徹) 強い企業と弱い政府 飯田 安達さんの書かれた『円高の正体』は、タイトルが「ある」を思い起こさせてくれる点がとても良いと思います(笑)。 まず前半では、教科書的な解説がすごく丁寧に書かれていますよね。それは「新書」という形式に相応しいものだと思いました。最近の新書の多くは、かつては論壇誌が担っていたものの代替メディアになっている。 新書ブームの起こる前、十年以上前の新書の多くは、むしろこのに近かったと思うんです。さすが

    円高が好きな人たちの「正体」とは? / 安達誠司×飯田泰之 | SYNODOS -シノドス-
  • 「日本は英語化している」は本当か?――日本人の1割も英語を必要としていない/寺沢拓敬 - SYNODOS

    「日英語化している」は当か?――日人の1割も英語を必要としていない 寺沢拓敬 言語社会学・応用言語学・外国語教育教育 #日人の9割に英語はいらない#英語教育 爆笑問題の太田光氏が司会をつとめていたテレビ朝日「侃々諤々」という討論番組(2014年3月で終了)をご存知だろうか。その2月27日放送回の議題は、小学校の英語教育だった[*1]。 「小学校の英語教育は意味がない」と主張する大学英語講師・水野稚氏を、「意味がある」派の東進ハイスクール講師・安河内哲也氏と、英語教育学者・卯城祐司氏が迎え撃つという構図である。白熱した議論の一部を書き起こしてみよう。 水野 日で結局英語を使うようになる人って、大人の1割くらいしかいないわけですよ。日マイクロソフトの社長(元社長:引用者注)の成毛さんという方が、日人の9割に英語はいらないと。他にもっと大事なことがあるだろうと。要するに英語

    「日本は英語化している」は本当か?――日本人の1割も英語を必要としていない/寺沢拓敬 - SYNODOS
  • 「二つの悪」の悪い方と戦う ―― リフレーション政策と政策ゲームの変更  / 矢野浩一 / 応用統計学 | SYNODOS -シノドス-

    「二つの悪」の悪い方と戦う ―― リフレーション政策と政策ゲームの変更 矢野浩一 ベイズ計量経済学 / 動学的確率的一般均衡理論 経済 #デフレ#リフレ#ハイパーインフレ#インフレ期待#インフレ#流動性の罠 著者からの注釈:この小文は(この節の要約)だけを読んでも概要が理解できるように書かれているため、忙しい方はそこだけでも読んでいただければ幸いです。 (この節の要約)この小文では「二つの悪の悪い方=デフレーション」と戦うための方策である「リフレ政策」について説明します。 「インフレが良いと言うのではない、デフレが悪なのである」 石橋湛山(エコノミスト・政治家であり、第二次大戦前から戦中にかけて反軍国主義の論調を貫いたことでも知られる。以下、湛山)は生前そう繰り返し述べたそうです(半藤一利「戦う石橋湛山」東洋経済新報社)。湛山は、昭和恐慌(後述)の惨禍を目の当たりにしたエコノミストの一人で

    「二つの悪」の悪い方と戦う ―― リフレーション政策と政策ゲームの変更  / 矢野浩一 / 応用統計学 | SYNODOS -シノドス-
  • 的外れな無年金・低年金対策――貧困を防止するのか、保険原理を固持するのか/田宮遊子 - SYNODOS

    最近の年金制度改革のなかで、新たな2つの低年金・無年金対策(2015年9月末までの期間限定の保険料後納期間を10年に延長する措置、年金を受給するための加入期間を25年から10年に短縮)がつくられた。 しかし受給期間の短縮措置によって必要となる新たな支出は、消費税増税分を財源とすることになっている。つまり2015年10月に消費税が10%に引き上げられなければ、短縮措置は取られることがない。そのため無年金者は、無年金を脱するために、消費税が10%に引き上げられることに運命を賭けて、2015年9月末まで保険料を後納することができるものの、もし同年10月に消費税増税が実現しなければ、後納した保険料はまったくの無駄になるというリスクを負わなければならない。こうした問題点については、すでに前稿でより詳細に述べた[*1]。 [*1] 年金制度改革から生まれた低年金・無年金者の「ばくち」 このようなとんで

    的外れな無年金・低年金対策――貧困を防止するのか、保険原理を固持するのか/田宮遊子 - SYNODOS
  • 「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    この連載では、これまでの三十年ほど、世界中でみんなが「大きな誤解」をしてきたという話をします。 「誤解」というのは何かと言うと、「小さな政府」というスローガンのことです。こないだ亡くなったイギリスのサッチャーさんから始まって、小泉さんとかブッシュさんとか、このかんずっと、世界中でいろんな政権が追求してきましたよね。 最初はいま名前をあげた人たちなんかが、大きな企業が自由におカネもうけできるようにしよう、もっと競争を激しくしようということで、「小さな政府」の路線を進めました。「新自由主義」政策と呼ばれています。 これが、格差だとか貧困だとか、地域の人々の絆の崩壊だとか、金融危機だとかをもたらしたというわけで、今度は、イギリスのブレア政権とか、アメリカのクリントン政権だとかが、もう少しマイルドにした路線をとりました。新自由主義でも、これまでの福祉国家でもない、「第三の道」だとかと自称していたも

    「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • 貧困は連鎖する/安田菜津紀 - SYNODOS

    「豊かな日なのに、ホームレスの方がいて驚きました」。カンボジアから留学に来た友人の率直な感想だ。日貧困問題は「世界の貧困に比べれば、問題視するほどではない」と、あまり光を当てられずにきた。しかしアフリカや各国にはびこる飢餓のような「絶対的貧困」の問題としてではなく、日で考えなければならないのは、その社会のなかに身を置いたときに、生活上の望ましい状態を維持することができるかどうか、つまり「相対的貧困」だ。 わたしがこの日貧困問題について考え始めたのは、学生時代だった。もともと幼いころから母子家庭に育っていたため、生活が楽ではないことには慣れていた。けれどもそんななか、家庭を支えてくれていた母が癌を患った。手術後の経過は良好ではあったが、癌以外の病も患うこととなり、以前のように働ける状態ではなくなってしまった。 そこでわたしたちはまず市役所に行き、生活保護を申請することにした。する

    貧困は連鎖する/安田菜津紀 - SYNODOS
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