新緑の5月。よもぎ餅の美味しい季節だが、JR中央本線笹子駅で途中下車した。目的は「みどりや」の笹子餅! もともとは甲州街道の難所笹子峠の力餅だが、鉄道開通と同時に笹子駅で販売を開始、駅弁とともに中央線の名物あんこ餅となっている。 「みどりや」の創業は明治38年(1905年)。現在4代目。 木の香りがふわりと広がる経木(きょうぎ)に包まれた二口サイズ(ひと口より大きい)のよもぎ餅だが、経木を取ると、たっぷりの餅粉が「ようおいでなすった」とほほ笑んでくる(そんな感じ)。 これが実に美味しい。 柔らかな杵づきのよもぎ餅、控えめな甘さのつぶしあんのバランスが絶妙で、小ぶりなので、あっという間に3個、4個と消える。 添加物は使っていない、創業当時から変わらない製法のため、賞味期限は翌日まで。 駅近くなのにほとんど人けがない。 10個入り(紙箱)と5個入り(包み)があり、私が迷っていると、4代目店主が