生成人工知能(AI)の普及で、世界の電力消費が急増するとの見方が強まっている。AIの学習のため、データセンターの電力需要が爆発的に増えるためだ。「人間が使う電気をAIに奪われる」(IT大手)との懸念もあり、NTTは電力消費を抑えたデータセンターやAI、ソフトバンクグループ(SBG)の傘下企業は省電力の半導体開発に投資している。 科学技術振興機構(JST)は、世界のデータセンターの電力消費が2018年の190テラワット時から、30年に3千テラワット時、50年には50万4千テラワット時と急激に増加する推計を21年にまとめている。 国際エネルギー機関(IEA)は今年1月、26年に世界のデータセンターの電力需要が、日本全体の電力消費量に匹敵する水準まで増える可能性があると公表。全国の電力会社が加盟する「電力広域的運営推進機関」も1月、24年度以降に国内の需要電力が増加に転じる予想を公開した。 NT