皆河有伽『小説手塚学校 日本動画興亡史 1巻 テレビアニメ誕生』(2009年講談社、980円+税、amazon、bk1)読みました。 うーん、これはおもしろい。 手塚治虫が設立したアニメーション製作会社虫プロダクションが、いかに始まり、そして終わっていったかを書いた長編。第1巻は手塚が東映動画「西遊記」に参加するところから、虫プロを設立し、TVアニメ「鉄腕アトム」放映が開始されるところまで。 もちろん手塚治虫は主要登場人物ですが、群像の中のひとりという扱いで、日本アニメ草創期にたずさわったひと、多くが主人公。 「小説」とありますが、登場人物たちの行動や発言はその出典が細かく記載されてます。全編これリファレンスでできたような本です。 いわゆる研究書と異なるのは、著者自身が関係者にインタビューなどをしてるんじゃなくて、ほとんどをありものにたよっているところ。膨大な量の書籍、雑誌、ムック、新聞記