横浜市立大学 学長、横浜市立大学 医学部皮膚科教授、横浜市立大学 大学院医学研究科環境免疫... 相原 道子 先生 薬疹は軽症であれば該当薬品の服用中止のみで軽快しますが、重症になると生命が危ぶまれるほどの症状が現れます。重症薬疹の代表に、スティーヴンス―ジョンソン症候群(SJS)、中毒性表皮壊死症(TEN)、薬剤性過敏症症候群(DIHS)の3種類があります。本記事では、これら3つの重症薬疹について、横浜市立大学附属病院皮膚科教授の相原道子先生に解説していただきました。 スティーヴンス―ジョンソン症候群(SJS)とは スティーヴンス―ジョンソン症候群(SJS)は、全身に紅斑やびらん、水疱を発症する重篤な皮膚疾患です。後述する中毒性表皮壊死症とならび、薬疹の重症例の一つでもありますが、ウイルスやマイコプラズマ感染によって起こることもあります。 治療には入院が必要で、熱傷専門治療室で治療を受け