米ニュージャージー州で暮らす犬。ハンガリーでの最近の研究で、「不機嫌そう」と分類されるイヌは、もっとおだやかなイヌと比べて、見知らぬ人から学ぶ能力がより高いことがわかった=2021年2月26日、Tom Sibley/©2021 The New York Times
米ニュージャージー州で暮らす犬。ハンガリーでの最近の研究で、「不機嫌そう」と分類されるイヌは、もっとおだやかなイヌと比べて、見知らぬ人から学ぶ能力がより高いことがわかった=2021年2月26日、Tom Sibley/©2021 The New York Times
心理学の研究論文は再現性が低いことが指摘されていました。再現性が低くなる原因は、学界全体に「疑わしい研究手法 (QRPs)」が蔓延していたことにあるとみられます。 現在は学界全体をあげての対策が行われているようです。研究の事前登録、データの公開、追試などが重視されるようになっています。 学界は正しい方向に進んでいるようですが、だからこそ、重要な発見だとみなされてきた過去の研究成果が次々に覆されているようです。 少々調べましたが……、いやはやこれは……脱力しました。心理学以外の分野でも援用されている有名な研究たちが、あれもこれも。興味を引かれたものに重点をおきつつ、ざっくりとメモ的にまとめておくことにします。 2021年9月12日追記 追試というのは、1年半以上かかるものも珍しくないようです。かなりの時間・精神力・体力を要するのに対して、見返りが少ないものといいます。この記事では多くの研究の
うつ病に関する研究は数多く行われており、「冷たいシャワーがうつ病の改善に効果的」とする研究結果や「都会暮らしはうつ病のリスクを高める」という研究結果などが存在しています。そんな中、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームが「脳に電気刺激を与えるデバイスを埋め込む」という新たなうつ病治療法を開発しました。 Closed-loop neuromodulation in an individual with treatment-resistant depression | Nature Medicine https://doi.org/10.1038/s41591-021-01480-w Treating Severe Depression with On-Demand Brain Stimulation | UC San Francisco https://www.ucsf.edu/n
わたしたちの体は、DNAの情報を元に作られています。 DNAは体の設計図とも呼ばれています。 また、DNAは精子と卵子にも存在し、親の特徴はDNAを通じて子供に受け継がれます。 これが「遺伝」です。 親が太りやすい体質だから自分も太りやすい、頭のいい親の子供は頭がいい、など、遺伝については色々な説があります。 しかし、同じ遺伝子を持っていても特徴が受け継がれないことや、逆に、人が後天的に身につけた特徴が遺伝することがあり、そのメカニズムが次第に明らかになってきました。 「エピジェネティクス」と呼ばれるものです。 DNAと遺伝のしくみ わたしたちの生命活動、つまり体の中で起きる様々な反応は、タンパク質の働きによるものです。 細胞分裂や免疫反応などが正常に起きるためには、それぞれに必要なタンパク質が細胞内で作られていなければなりません。 図1 DNAの構造(出所:「ゲノムとは?」独立行政法人製
ワクチン接種意図の変化 現在、わが国ではコロナのワクチン接種が急速に進んでいる。2回目の接種を終えた人は、国民の過半数に及び、米国の接種率も追い抜いた。 前々回の記事で、ワクチン接種に関する調査データを紹介したが(「ワクチンを接種した/したい」が85.5% 若者の接種希望も大幅増)、そこではワクチンを接種したいと回答した人は、全体の85.5%に及んでいることがわかった。20代、30代の若い世代でも、約80%であった。 ワクチンを接種したいという人の割合は、4月時点での調査結果から大幅に増加していたが、その大きな理由は、「変異株など今の感染状況を見て打ったほうがよいと思ったから」「周りの人が打っているから」というものであった(ワクチン接種に対する心理は、4月からの5か月間でどう変化したか そしてその理由は?)。 こうした理由を見ると、ワクチン接種希望者が増えているとは言っても、安心ばかりはし
感情を強制起動する脳のツボ脳に電気刺激を与えてうつ病を治す技術が大幅な進歩をみせている / Credit:Canva脳は心臓と同じく、電気的な臓器です。 そのため近年、うつ病患者に対して脳に電気刺激を行う手法が着目されています。 ただ既存の電気刺激法は非常に大味であり、脳全体に大電流を流す方法がメインでした。 そこでカリフォルニア大学の研究者たちは、5年もの長期に及ぶ臨床試験の結果を元に「神経マッピング技術」を開発しました。 この神経マッピング技術は脳の各地に差し込んだ電極から、患者一人一人の神経回路の特性を認識し、その患者にとって最適な治療部位(刺激場所)をピンポイントで探し出すように設計されています。 そして今回、マッピング技術の性能を確かめるために、難治性うつ病に苦しむ36歳の女性患者に対して、はじめての試験が行われました。 その結果は、まさに驚きでした。 女性患者は覚えている限り5
感染爆発と五輪開催 東京オリンピックが閉幕した。緊急事態宣言下の五輪開催という異例の事態のなか、まさに感染爆発という事態が続いている。 前回の記事では、五輪開幕直後の人々の心理とそれが感染拡大に影響を与える点について指摘した(コロナ禍の五輪に熱狂する人々の心理とそこで忘れてはいけないこと)。 そこでは、外出自粛や営業自粛などを呼びかける一方で、国を挙げての「お祭り」を開催することによって、「出るな」「出かけろ」という矛盾したメッセージが出されることとなり、人々は都合のよいメッセージのほうを受け取ってしまったことの影響を指摘した。 また、緊急事態宣言が何度も繰り返されることによって、それはもはや「緊急」でも何でもなくなり、むしろ「新しい日常」となってしまったことも要因の1つとして考えられる。新しい刺激や環境に馴れてゆき、それに対する反応が見られなくなることを心理学では「馴化」(じゅんか)と呼
TI Day ”Targeted Individual Day” 略して"TI Day"と呼びます。 集団ストーカー・テクノロジー犯罪被害者のことを英語で ”Targeted Indiviual”(標的にされた個人)と呼んでいます。 Targeted Individual Day August 29, 2021 ”STOP THE GLOBAL TARGETING PROGRAM” 8月29日TI Day 東京 TI Day Japan 主催 抗議ラリー *場所と時間 変更のお知らせ 場所: 新宿 時間: 3:00~5:00 PM (雨天決行) *他団体とのコラボではなく、TI Day Japanとして独自に例年のように 抗議ラリーをいたします。 参加者の皆様方には近日中にメールにて 詳細をご連絡させていただきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すべてはうまくいっている! 光と心の調和横浜の心理カウンセラー ロキのつぶやきブログ。 その人がその人らしく 『生まれてきてよかった!」 と思える人生のために。 人類はどこへ向かうのか? という問いに対する答を生態学から探求しようという試みとして、過去にとても面白い実験が行われた。 動物の特定の種の個体数はどのように決まるのか。たいていの場合、動物は捕食者と被食者の関係性「食物連鎖(食物網)」によって生態系が形づくられ、種の「人口(個体数)」が決定される。 では、捕食者である「天敵」のいない、ある意味「パラダイス」ともいえる環境では、動物はどうなるのだろうか? という、マウスを使った一連の実験が1960~1970年代にかけて複数行われた。 種の個体数は無制限に増え続けるのか? パラダイスでの動物社会はどのような発展をとげるのか? 以前、編集の仕事関連で読んだのだが、その実験結果にとても面白
国の大型研究プロジェクト「ムーンショット型研究開発制度」で、若手研究者などから公募した研究目標の候補として「気象を制御する技術」など21件が選ばれ、さらに数件に絞り込んで正式な目標に掲げられることになっています。 30年後の社会を見据えて、科学技術の挑戦的な課題に取り組む国の大型研究プロジェクト、「ムーンショット型研究開発制度」は、すでに決まっている7つの目標に加え、若手研究者から目標のアイデアを募って数件を加えることになっています。 プロジェクトを運営する科学技術振興機構には、129件の提案が寄せられ、書類や面接の選考が行われました。 その結果、理化学研究所の研究者がリーダーとなって「電波や光などを使って大気の状態を変え、気象を制御することで豪雨などの災害を軽減する技術」の開発や、大阪大学の大学生がリーダーとなって「個人や集団の意思の疎通や合意の形成のため、考えたことや経験をテレパシーの
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