卵は物価の優等生と言われる。10個入りのパックで200円前後、セールのときは88円などという価格も見かける。鶏肉も安い。100グラム100円程度で手に入り、やはりセールのときなどは50円ほどの場合もある。 日本は豊かな消費社会だ。鶏だけでなく、牛や豚も食べたいときに食べたいだけ食べられる。2000円ほどで食べ放題のバイキングも当たり前だ。 しかし、ひと昔前までは卵や肉は貴重品だった。戦前は卵一個の値段が蕎麦一杯程度だったと言われる。現在の価格でいえば、一個300円以上ということだろう。病人のお見舞いに生卵をいくつか包んで持参したくらいだ。今でいえば、メロンを持っていく感覚だろうか。 命の値段がなぜこんなに安いのだろうか。一言でいえば、効率が追求され、生産性が上がったからだ。 卵や肉だけではない。100円ショップには商品があふれている。生産性が追求されて作るコストが下がった商品だ。それは消費