今年のはじめに起こったアルジェリアの人質事件は、日本政府の危機管理に対する様々な問題点を浮かび上がらせました。安倍政権のもとで日本版NSC(国家安全保障会議)の創設に対する気運が高まるなか、はたして国家や組織は情報をいかにして扱うべきなのでしょうか。インテリジェンスに関するホットな議論を、情報史の第一人者である小谷賢さんに解説していただきます。 小谷 賢 (コタニ・ケン) 1973年、京都府生まれ。防衛省防衛研究所戦史研究センター主任研究官。専門は、イギリス政治外交史、インテリジェンス研究。著書に『イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か』(PHP新書)、『インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきか』(ちくま学芸文庫)、『日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか』(講談社選書メチエ)など。 ■NSCとNSAはどう違う? 最近のエドワード・スノーデン氏の事件を受けて