5月11日、国際通貨基金は研究論文で、公的セクターの汚職により、世界経済から年間1兆5000億━2兆ドルの資金が賄賂として失われているとの試算を示した。IMFのロゴ、2012年、東京でのIMF会合で撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung-Hoon) 国際通貨基金(IMF)は11日公表した研究論文で、公的セクターの汚職により、世界経済から年間1兆5000億━2兆ドルの資金が賄賂として失われているとの試算を示した。 だが、納税意欲低下による歳入減でインフラ整備や医療、教育などへの公的支出額が減少するなど、間接的なコストはこれをはるかに上回ると指摘。マクロ経済の安定実現には、汚職対策が不可欠とした。 問題解決にあたっては、透明性や明確な法的枠組み、処罰の確かな脅威、強力な規制緩和の推進が必要と指摘した。 ラガルド専務理事は汚職による直接的な経済コストに加え、「政府に対する信頼を阻害し市民