日本と韓国の間にある小さな島・竹島を巡って、両国が領有権を主張して熱くなっている。しかし竹島は1950年代から既に半世紀ものあいだ韓国が実効支配している状態だ。日本はそのさらに半世紀前から島根県に編入しており、領有権を主張してはいる。主張はしているのだが、竹島を取り戻すための行動を起こしているわけではない。まして実効支配もしていない。 わたしは、この「実効支配」が領土問題では極めて重要になると考えている。もし日本が竹島を取り戻そうというのであれば、武力でもって、つまり戦争をも辞さないつもりで働きかけるしかない。日本政府はそういう行動を起こしていない。 今の日本政府の態度を一言で言えば「泣き寝入り」である。国際的に機会あるごとに訴えているというのは、こと領土に関しては「犬の遠吠え」である。なぜマスコミはそうした実態を冷静に報じないのだろうか。歴史上、領土問題が戦争によらずに解決したことは