旧イタリア共産党の機関紙だった左派系日刊紙「ウニタ」が、経営難から7月末で休刊した。欧州左翼の衰退を象徴する事態で、再発刊も難しいとみられている。 ロイター通信などによると、主要株主が救済案で合意に至らなかった。休刊前の最後の発行となった31日付の紙面の見出しは「ウニタは生きている」だった。 ウニタは1924年、マルクス主義思想家でイタリア共産党創設者の一人であるアントニオ・グラムシが発刊した。ムソリーニ政権下でも地下出版され、第2次大戦後は西欧最大の共産勢力であるイタリア共産党の機関紙として、70年代には約25万部が発行された。