一つ年下の堂安律らと共に将来を嘱望される存在としてユース時代から頭角を現し、視野の広さとセンス溢れるパス力で「遠藤保仁の後継者」と高く評価された。2017年にはU-20W杯に出場し、堂安や冨安健洋、久保建英らと日の丸を背負っている。 しかし、その後はプロの壁に阻まれ、J1リーグの通算出場試合はわずか「5」。期限付き移籍したFC岐阜、FC琉球でも芽が出ず、最後は25歳の時に関東1部リーグ・VONDS市原でひっそりとスパイクを脱いでいる。輝かしい時代があっただけに、天才司令塔の早すぎる引退はプロの厳しさを物語る絶好のケースとなってしまった。 「瑞希のパスは強烈なメッセージがある」 市丸がガンバ大阪のトップチーム昇格を果たしたのは2016年。すでに高校時代から2種登録され、ナビスコカップではベンチ入りも経験していた。だが、ルーキーイヤーのJ1デビューはお預けとなり、市丸の主戦場は同年から発足した