約30年間の裁判官としての経験をもとに、日本の裁判所の「暗部」を鋭く批判する書籍『絶望の裁判所』を著した瀬木比呂志氏が2月27日、外国特派員協会で記者会見した。そこでスピーチした内容は、弁護士ドットコムが同月28日に配信した記事(「適正な裁判や当事者の権利は二の次」 元裁判官が最高裁の「人事支配」を厳しく批判)の通りだ。ここでは、スピーチに続いておこなわれた、さまざまなメディアの記者との質疑応答を紹介する。 質疑応答のなかで、瀬木氏は、裁判所に提起される事件の数が減少傾向にあることを指摘。その背景について、「現在の司法に対する人々の失望が感じられる」と述べ、「日本の司法全体をリフォームする必要がある。そうしなければ、本当に提起されるべき訴訟も、人々は提起しない」と語った。 そのほか、日本の刑事司法が抱える課題や裁判官の能力低下の問題などについて、自らの見解を明らかにした。 ●「法の支配」が
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