VCから資金調達をして上場やM&Aなどイグジットを目指すスタートアップという方法を選ぶ起業家や投資家、支援者などが、資金調達のアナウンスに触れて「おめでとう!」ということがあります。この「おめでとう」に違和感を覚える人の声を少なからずネット上で見かけることがあるので、この文化について少し書いてみたいと思います。 違和感を覚えるという意見のうち、誤解に基づくものが1つ、そうでない傾聴すべきものが3つほどあるように私には思われます。 誤解に基づく意見というのは「単なる借金じゃないか」というものです。かつて資金調達を頻繁に記事化するスタートアップ媒体にいたとき、仲の良いガジェット系ライターの知人に「他人の借金が、なぜ面白いの?」と聞かれたことがあります。こうした意見が出てくるのは自然なことで、もし投資やリスクマネーがビジネスの立ち上げに果たす役割について考えたことがなければ、単なる借金にしか見え