6月上旬、上海市で開かれた漫画・アニメのイベント「COMICUP24」。2日間で計約12万人が訪れた会場は、アニメの登場人物に扮(ふん)したコスプレーヤーであふれていた。 「これは日本のゲーム『フェイト』の衣装。かわいいキャラクターになりきるのが楽しい」。地元の高校1年、鄒紫帆さん(15)はコスプレにハマって1年半。最近気になるのは日本でも放映された中国アニメ「狐妖小紅娘」(邦題・縁結びの妖狐ちゃん)という。「絵もストーリーも日本に負けないレベルですよ」 服飾デザイナーの寿藍さん(22)は伝統服「漢服」のような衣装を着て友人と写真を撮り合っていた。古代中国を舞台にした「魔道祖師」のキャラだ。「中国アニメのコスプレは初めて。漫画やアニメは子どもが見るものと言われてきたけど、今は大人が楽しめる作品も多い」と語った。 中国の調査会社の報告書によると、2018年の国内漫画・アニメ産業の規模は171