「財務会計システムの上で管理会計もやろうとするのは悪手です」 顧客と話していて、こう忠告することがある。筆者は現在、公認会計士として、決算の早期化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進について主に中堅・中小企業へ助言する仕事をしている。 管理会計というと堅い感じがするが、要するに、企業の経営者の意思決定に役立つ情報を提供することだ。つまり、将来の経営改善が狙いであり、ビジネスを大きく変えるDXを進めるためにも管理会計は必須になる。 「あれはどうなっているか、それが分かれば手が打てる」。このように経営者は様々な指標を気にしており、管理会計へのニーズは大きい。 業績を報告するためにほとんどの企業は財務会計システムを使っているので、これを利用して管理会計ができないか、という相談を受けることがしばしばある。 だが、管理会計と財務会計はどちらもお金を扱うものの、狙いも方向も大きく異なる。管
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