貧困問題の象徴「ネットカフェ難民」という言葉が’07年に生まれ、その後東京都の一斉調査で都内に4000人いることが判明してから6年。現在、問題視されているのが、長期化だ。出口の見えない実態に迫る。 金子真一郎さん(58歳)はかつて「観念絵夢」の名でM系セクシー男優として活躍していたが、’21年に覚醒剤使用・所持で逮捕。懲役3年、執行猶予1年6月の判決を受けた。それを機にアパートを追い出されて以来、ネットカフェを転々としながら日雇い労働をする生活を3年間続けている。 現在の寝床を訪ねると、狭いルームの中はまるで“ゴミ屋敷”さながらだった。風呂には半年間入っておらず、2年間ずっと着ているという服は擦り切れてボロボロだ。 「ネカフェのシャワーは350円もして高い。夏に近くの寺で水浴びする程度だね」 現在のネカフェの利用料は1週間で1万5000円。食費は一日300円未満に抑え、その他の出費はほぼな