ホワイトハウスの大統領執務室で、署名したTPP離脱に関する大統領令を掲げるドナルド・トランプ大統領(2017年1月23日撮影)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB〔AFPBB News〕 最終判断はまだ先だが、4月12日、トランプはTPPへの復帰に向けて、通商代表部(USTR)に検討を指示した。 実は今年1月、トランプは米テレビとのインタビューで「TPPの枠組みはひどいものだが、もし納得できる内容になれば参加には前向きだ」と、政権発足以来、初めてTPPに肯定的な発言をしていた。 2016年大統領選でTPPからの離脱を公約として掲げていた人物である。もし復帰すれば、180度の方向転換になる。 中西部の議員から強い圧力 トランプの心変わりの背景には何があるのか。いくつかの複合的な要因があると考えられる。 第1は中間選挙を前に、共和党の票田である中西部の農業州の連邦議員からトランプ