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書評に関するdh_SPQRのブックマーク (232)

  • 贅沢な読書『ラピスラズリ』

    小説を読む喜びが、連れて行かれること、のめりこむこと、そして戻ってこられることであるならば、これは極上の喜びをもたらしてくれる。 テーマは冒頭で分かる。三作の銅版画に表された情景を、後の連作が明かしてゆくように見える。中心となるのは「冬眠者」、冬のあいだ眠り続ける宿命を持つ人々だ。丁寧に研磨された描写を追いながら、輻輳した伏線を解いてゆくと、徐々に不穏な動きを見せつつ、破滅への緊張が高まっていくのが分かる。 設定は作中にて説明されず、あちこちに散りばめられた描写や会話をヒントに、読者が汲み取らなければならない、読み巧者な仕様となっている。複数の人物の目線を次々と切り替えながら、畳み込まれたエピソードを丹念に広げてゆくと、隠された真実が徐々にたち現れてくる。かつ消えかつ現れるもつれたヒントが、ラスト近くなって一気に判明する。 ただし、秘密は明らかになっていくものの、ラストに収斂したとしても、

    贅沢な読書『ラピスラズリ』
  • 『連続講義・デフレと経済政策』by 出口 治明 - HONZ

    久しぶりに、寝を忘れて、一晩で読んでしまった。今、まさに知りたかったことに、真正面から答えてくれるに出会ったからである。 巻頭に福沢諭吉の言葉が引かれている。 「語に云く、学者は国の奴雁なりと。奴雁とは群雁野に在て餌を啄むとき、 其内に必ず一羽は首を揚げて四方の様子を窺ひ、不意の難に番をする者あり、之を奴雁と云ふ。学者も亦斯の如し。(以下略)」 著者の問題意識が、この一文に見事に凝縮されている。そう、書は一世を風靡しているかに見えるアベノミクスの上質で真っ当な経済分析なのだ。 書は一問一答の形式で書かれており、文章も平易で論理的である。一見したところ、とっつきやすい印象を受けるが、その内容は骨太かつ高度であり、経済学の最新の地平がほぼ余すところなく網羅されている。金融機関に勤めるエコノミストでも、ここまで明晰に頭の中がきちんと整理されている人は、ほとんど見当たらないのではないか。そ

    『連続講義・デフレと経済政策』by 出口 治明 - HONZ
  • そうだ、京都、まわろう。『京都の平熱』 - HONZ

    バスに乗ってまわると、京都はいいよ。 友人にそう教えてもらったことがある。歩くには広すぎる。地下鉄では、景色も見えないし、寄り道もしにくい。タクシーでは、お財布具合もあるけれど、運転手さんに気を遣ってしまうしね。バスだと、勝手に動いてくれる割には、自由でしょう? 友人はそんなことを言っていたが、数も多い京都の市バスは確かに便利だ。そんな背景もあるのか、書の案内人、鷲田先生(なんとなく、先生と呼ぶのがしっくりとくる)は、206番のバスに私たちを乗せる。 京都駅から、七条通を東進、東大路を祗園へ、岡崎、百万遍を通り、高野を経て北山通を、下鴨、紫野へと西に進み、千通を下がり、大宮通へ、そして島原や西願寺を越えたところで再び駅へ、とぐるり京都の街の中心部を東回りで周回するバス。地区ごとにブーッと押してバスを降り、ああだこうだとおっしゃるエッセイの体裁なのである。 京都を案内するは数多い。

    そうだ、京都、まわろう。『京都の平熱』 - HONZ
  • 結婚は素晴らしい v.s. 結婚は人生の墓場

    オススメを持ち寄って、まったりアツく語り合うスゴオフ。今回は「結婚」をテーマにした作品が集まったぞ。シーサー株式会社の一室を会場にして、結婚に夢を抱いている未婚の方も、結婚にだいぶ疲れた既婚の方も、生々しい話に及ぶ。 今回はいつもと違って、二つのアプローチから選んでもらった。すなわち、「結婚は素晴らしい」という肯定派と、「結婚人生の墓場だ」という否定派だ。 最初は、結婚のダークサイドな作品が中心に紹介されていたけれど、後半になるに従って、結婚をポジティブに捉えたが続々と出てくる。そういや、「結婚人生の墓場」という人には、「夜は墓場で運動会」と返しなさいって、ばっちゃが言ってた。 著者対決も面白い。林真理子のネガティブv.s.西原理恵子のポジティブを並べてみると、如実に出てくる。ゴジラ対ガメラの対決じみてて面白い。どっちに軍配が上がるかはレポートしているので、ご自身で判断してほしい

    結婚は素晴らしい v.s. 結婚は人生の墓場
  • 村上春樹・処女作『風の歌を聴け』から最新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』のcakes書評: 極東ブログ

    村上春樹・処女作『風の歌を聴け』から最新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』のcakes書評 cakesで連載している「新しい「古典」を読む」(参照)で、第20回から第22回の3回で連載した『風の歌を聴け』の書評が、今日5月20日から5月24日までの間、cakes用アプリ開発記念で、無料公開になります。ご関心のあるかたはこの機会にご一読を。 cakesでの書評は、このブログや、また自著『考える生き方』(参照)とはまた違った立場で書いています。cakesという機会がなければこうした格的な文学書評作品を自分は書かなかったかもしれないので感慨深いです。 該当書評のリンクリストをかねてcakesによる紹介文を借りると、以下の通りです。この紹介文は自分でも、こそばゆいですが。 「極東ブログ」ブロガー・finalventさんが、時が経つにつれ読まれる機会が減っている近代以降の名著を、”新し

  • 『すごい人のすごい話』をすごい人が聴く - HONZ

    古書を購入するために1億円以上の借金を背負った。 出版社社屋で寝泊りしながら『世界大博物図鑑』を1人で書き上げた。 の購入資金捻出のために、1日に1回しか事せず、10年間同じスーツを着続けた。 愛書家として上記のような伝説を多く持ち、「中学生のころから、読んで感激したの著者に手紙を書いて、勝手に弟子入りを決め込」んでいたというアラマタさんが、「なんてすごい人なんだ」と感嘆した15人に会いに行き、対談した内容をまとめたである。 もともと2008年から2009年の間にみずほ総合研究所の会報誌『Fole』に連載されていたインタビュー企画であるが、そのすごい話は2013年の現在に読んでも新鮮に感じられるものばかり。当にすごい話というのは、そう簡単には古くならないのだ。単行化にあたって大幅に加筆・修正が施されており、東日大震災について言及している部分もある。 400ページ以上にわたって

    『すごい人のすごい話』をすごい人が聴く - HONZ
  • 大事なのに、学校で教わらないこと『生きる技術』

    『生きる技術』とは、社会で生き延びる技術であり、世を渡るコツである。 くだらないところで、つまらない意地をはって、身をほろぼしてしまわないように、予め読んでおくといい。そういう意味で「タメになる」だから、息子の朝読にオススメしよう。 古今亭志ん生や司馬遷、マーク・トウェインからモンテーニュまで、「とっておき」の文章を集めたアンソロジーだが、一筋が通っている。それは、どの人生にも効くところ。つまり、立場や年代に応じて、読み替えができるんだ。 たとえば、斎藤隆介の「大寅道具ばなし」。大工に惚れ込んだ職人衆の聞き語りなのだが、この一文(一聞?)に惹かれる。「買えるから買おうじゃ駄目だ、買えなくても買っちまうんだ」と一念発起して、少ない稼ぎから捻出して、道具の良い奴良い奴を集めていくのだ。 仕事の腕は道具で決まる。道具さえ良ければいい、というのではなく、出来の上限は道具が設けるというのが真意ら

    大事なのに、学校で教わらないこと『生きる技術』
  • 『ハウス・オブ・ヤマナカ』 - HONZ

    明治の揺藍期に日の美術品が海外に流出したのは広く知られる。海外の美術商が直接買い付けた物もあるが、日人の手によって広まった物も少なくない。中でも明治期から第二次世界大戦が始まる前まで、欧米で存在感を放ったのが山中商会だ。ニューヨーク、ボストン、イギリスなどに支店を構え、ロックフェラーなどの欧米の富豪に日中国の美術品を供給し続けた。書は、山中商会の事業の拡大と衰退を時系列で描いている。 戦前、それも明治期の美術商は個人での活動が多かった。山中商会も隆盛期に経営を担った山中定次郎の活動が山中商会の評価と重なる部分がこれまでは大きかった。実際、山中商会について詳しい 『山中定次郎扇伝』などの文献では、その書名からもわかるように、定次郎を中心に山中商会の歴史は描かれている。こうした中、書が新たに提示した視点とは、山中定次郎=山中商会の構図をぬりかえたことだろう。著者は明確に記していない

    『ハウス・オブ・ヤマナカ』 - HONZ
  • なつかしい未来『月は無慈悲な夜の女王』

    とうとう読んでしまった、SFの最高傑作として名高い『月は無慈悲な夜の女王』。大事にとっといた一品をべてしまった、充実感と喪失感で胸一杯なところ。 地球からの搾取に苦しむ月世界人が、地球を相手に独立宣言をするストーリーラインに、テクノロジー、ハードサイエンス、ヒューマンドラマから、政治・経済・文化をてんこ盛りにしてくれる。 不思議なことに、未読のはずなのに既読感が激しい。どこを切っても「なつかしい」が出てくるのだ。 たとえば、“自我”を持つコンピュータ。自ら学び、自己生成プログラムを走らせる。人とコミュニケートし、自分を守るためにプロテクトをかけるあたり、『2001年宇宙の旅』のHAL9000や『わたしは真悟』を思い出す。そのコンピュータがきっかけで、普通の主人公が革命に関わってゆく様は、典型的な巻き込まれ型+召喚ヒーローもの。『マックス・ヘッドルーム』や『ジョウント』(スティーヴン・キン

    なつかしい未来『月は無慈悲な夜の女王』
  • プレゼンの極意はマンガに学べ|岩瀬大輔のブログ

    2013年03月07日08:44 カテゴリ プレゼンの極意はマンガに学べ プレゼンの極意はマンガに学べ [単行(ソフトカバー)] 子どもの頃は人並みにマンガ好きだった。ドラゴンボール、キャプテン翼、ハイスクール奇面組。手塚治虫作品も、もちろん。あと、ドカベン、男おいどん。男おいどんはシュールですよね。ラーメンライスとサルマタケ。多感な頃に読んだあの世界は、心のどこかで僕の人生観、世界観に影響を与えているに違いない。 だが、大人になってから、すっかりマンガを読まなくなっていた。日が誇る最高のエンターテインメントであることを考えると、これはもったいないことだ。 最近、天才マンガ編集者として有名な佐渡島傭平さんと親しくなり、久しぶりにマンガを読むようになった。主に彼が担当した作品だが、宇宙兄弟、ドラゴン桜など。 書はドラゴン桜の作者である三田紀房氏の手による、プレゼン術に関するである。し

  • 『どうしてボクはいるの?―息子とパパの哲学対話』 - HONZ

    「ねえお父さん、なぜぼくはいるの?」 著者の息子オスカーの質問だ。子供は物の哲学者だとよくいわれる。こんなことを実際に聞かれたら思考が一瞬、停止してしまうかもしれない。 書は魅力的な哲学のだ。哲学といっても、まったく固くならずに読める内容である。著者はドイツ人作家で哲学者のリヒャルト・ダーフィト・プレヒト。原書はドイツ語版『Warum gibt es alles und nicht nichts? Ein Ausflug in die Philosophie. 』2011年に発売され、10歳以上の子供から、人生の大きな問題を子供達にどう話していけばいいかを考えている大人までが楽しめる内容で大ベストセラーとなった。そもそも、著者のプレヒトは夫人との間に三人の継子があり、その子供達に説明してやれるを書きたいと考えていたところ、そういう内容なら大人も興味を持つかもしれないと、出版社が気づ

    『どうしてボクはいるの?―息子とパパの哲学対話』 - HONZ
  • 紹介 - チューリングの大聖堂 : 404 Blog Not Found

    2013年02月22日10:45 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 紹介 - チューリングの大聖堂 オビ、書きました。 チューリングの大聖堂 George Dyson / 吉田三知世訳 [原著:Turing's Cathedral] せっかく芥川賞受賞作家もオビに寄せているのに、私なんぞが蛇足していいのかというのはさておき。 これ、今年読むべき伝記No.0。 オビより チューリング・マシンという聖霊は、 いかにしてフォン・ノイマン・アーキテクチャーとして受肉したか。 電子計算機、ここに降臨。 内容紹介 グーグル、アマゾンが君臨する現代のデジタル世界は、もとをたどれば数学者チューリングの構想した「チューリングマシン」に行きつく。そして理論上の存在だったチューリングマシンを現実の装置として創りあげたのが万能の科学者フォン・ノイマンだ。彼の実現した「プログラム内蔵型」コンピュータが数に関す

    紹介 - チューリングの大聖堂 : 404 Blog Not Found
  • 『〈生命〉とは何だろうか』 つくって理解する生命 - HONZ

    ドラえもんが生物でない理由を答えよ これは、2013年度の私立麻布中学校の入試問題である。東大合格者を多数輩出する名門校が用意したこのユニークな、そして、科学の質に迫る問いはネットでも大きな話題となった。実際の問題には答えを導きやすくするための補助が添えられているが、小学生のみならず、大人の知的好奇心もくすぐる良問だ。あなたなら、この問いにどう答えるだろう。 生物ではない理由を考えるためには、生物(生命)の必要条件を考える必要がある。シュレーディンガーの古典的著書をひくまでもなく、『生命とは何か』という問い自体は新しいものではなく、似たようなタイトルのも数多く出版されている。あふれる類書の中から書を際立たせているのは、この問いへの「取り組み方」である。 細胞分子生物学専攻の大学教授である著者は、「生命をつくる」ことで「生命とは何か」の答えに近づこうとしている。未解明な仕組みが多く、明

    『〈生命〉とは何だろうか』 つくって理解する生命 - HONZ
  • フリーダム ジョナサン・フランゼン著 - 日本経済新聞

    フランゼンは恐ろしいほど寡作だが、一冊の長編小説の読み応えが数冊分に相当するような作家だ。アメリカ中西部に住む典型的な白人系の中流家族を登場させるが、19世紀のイギリス作家ディッケンズのように、人物の心理描写がとても巧(うま)い。弁護士の父、専業主婦の母、優等生の娘、親に反逆する息子といったように、家族構成員のそれぞれの視点から互いの愛憎、離別や再会を描きだす。そのようにありふれた「家族物語

    フリーダム ジョナサン・フランゼン著 - 日本経済新聞
  • 『機械との競争』テクノロジー失業の時代が迫っている - HONZ

    2013年のベスト装丁賞はこので決まり!表紙やデザインも美しいけれど、このは写真で見るよりも、実際に手にとってもらったほうが、より素晴らしさがわかるだろう。写真ではわからないと思うが、カバーと体の両方に凹凸があるのだ。カバーの一部に凹凸があるはよくみかける。しかしカバーを外したとき、体にまで凹凸があるはあまりみたことがない。 このにいたっては、背表紙にまで凹凸があって驚いた。ぜひ店頭で手にとって造の素晴らしさを体感してほしい。これが棚にあったらかっこいいと思う。それだけでも買う価値あるのではないだろうか?家の棚では面陳(表紙をみせて陳列する方法)にして置いておきたい。と、つい装丁の素晴らしさを力説してしまった。 装丁も素晴らしいが、内容もまた刺激的なのである。このでは情報技術が雇用、技能、賃金、経済に及ぼす影響が論じられている。中心となるトピックは景気が回復しても、失

    『機械との競争』テクノロジー失業の時代が迫っている - HONZ
  • Thermae Romae Vol. 1 - ReadComicBooks

  • 【書評】 スタンフォードの自分を変える教室 | IDEA*IDEA

    いまさらながら読了。読み始めたら一気でした。とてもおもしろかったです。深夜のラーメンやら、甘いものやら、Facebookなどに衝動的な誘惑を感じてしまい、あとでよく後悔している方(自分含む汗)に強くおすすめしておきます。 「この授業を受けたあとに自分の意志力が強化されたと感じたのは84%」というのもうなづけますな。ありがちな「自分に暗示をかけよう!」的なアプローチではなくて、科学実験をもとに説明されるので(納得できるところは)納得しやすいです。 中身がかなり濃いので、興味がある方には是非読んでもらいたいと思いますが、せっかくなので個人的にぐっと来たポイントをいくつか紹介しておきます。 ■ 「良いことを考えただけ」で満足してしまう 読んでいて「あるあるw」と思ったのが、次の心理的なメカニズム。 なにか良いことをしたあとは、「がんばったから自分へのご褒美!」と思ってしまい、自制心が効かなくなる

    【書評】 スタンフォードの自分を変える教室 | IDEA*IDEA
  • [書評]中の人などいない @NHK広報のツイートはなぜユルい?(NHK_PR1号): 極東ブログ

    ツイッターについて自分なりに読んできたのなかでは、「中の人などいない @NHK広報のツイートはなぜユルい?(NHK_PR1号)」(参照)が一番面白かったと思った。 ツイッターというものの、その生態の質的な一面がこれだけきっちり書かれたはなかったようにも思う。結果的ではあるが、東北震災や福一事故を挟んだツイッター史としても重要な書籍になっている。そういう面では意外に軽いではない。いや、読書としては軽く読めるが。 NHK_PR1号さんがただ者ではない理由もわかる。いきなり結論めいたことをいうと、ツイッターは「バカ発見機」とも言われる面の対極に、とても優れた人を見つける仕組みでもある。NHK_PR1号さんのツイートを読みながら、「ゆるい」「いじられキャラ」としての楽しみのなかで、多くの人が実は、新しい日社会のなかで、どう言葉を使ってどう関わるべきかを学んでいる。これはすごいことなのだ。

  • 『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』 - HONZ

    戦略コンサルタントにとっては「いまさら」感があるかもしれないが、図解表現の基をウォールストリートジャーナルのグラフィック部門の責任者が解説しただ。基だから、いまウケている、すなわちすぐに古臭く見えてしまうようなテクニックは紹介されていない。WSJだから、USA Today的なフルカラーの図解も扱っていない。 たとえば円グラフの項では、パイの一部分を切り離すような特殊効果や3次元効果は使わうべきではないと断言する。家やヒトのアイコンを使って量の比較をする場合、部分的なアイコンは使うべきではなく、縮小拡大もダメだとする。 当たり前のようなことなのだが、このたぐいの基の摺合せをしておかなければ、チームでプレゼン資料を作るときなどに不都合が生じるし、なによりもダサいプレゼンになってしまう。チームで一冊持っていても損のないだ。 ところで、訳者の経歴がスゴイ。辻調理師専門学校→ブラウン大学と

    『ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール』 - HONZ
  • 『ビジョナリーであるということ』 「ドクターV」の伝説 - HONZ

    ビジョナリーであるということ 作者: パヴィスラ・K・メータ, スキトラ・シェノイ, 矢羽野 薫 出版社: ダイヤモンド社 発売日: 2012/11/9 「ドクターV」ことゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミー博士が「アラヴィンド眼科医院」を開いたのは58歳の時だった。 インド南部のマドゥライ大学を定年退職したドクターは、自宅を抵当に入れ、父の代わりに世話をしてきた5人のきょうだいを集めた。彼らも、11床の小さな病院のために貯金をはたいた。それでも足りなくなると、代々受け継いできた宝石を質に入れた。目的は、治せる病気で失明する人を減らすことだ。平日は病院で手術し、週末には地方で「アイ・キャンプ」を開催した。手術代が払えなければ、払わなくて良い。病院までの交通費も、入院費も、手術後の薬代も、経過観察のための往診費も、病院持ちだ。眼科はマイナーで利益が少ない。確固たるビジネスプランは無かった。原価

    『ビジョナリーであるということ』 「ドクターV」の伝説 - HONZ