封じ手開封直後、次の▲88銀では▲86銀が勝りました。対局中はここが重要な分岐という認識はなかったのですが、藤井竜王は局後の第一声で▲88銀△44銀で感じが良くなったと言っていたので、この辺りの判断の差がそのまま結果に出ています。
77手目▲23銀成と、金を取って、この将棋では初めて先手優勢になりました。後手玉はかなり危ないので、普通は100手以内で先手が勝てるところだと思いますが・・・。ここからピタッと追走されてプレッシャーをかけられ続けて、それでもやっとの思いで逃げ切ったかと・・・。 123手目に▲85同香として△74玉の場合の変化図で、ここで後手玉への寄せが分からなかったんですが、▲73金と打つのではなく、寄って詰むんですね。これが見えているか、いないかの差が勝敗を決めました。 将棋の作りとしては悪くなかったんですけどね、67手目▲24歩は「▲83歩が第一感だけど歩が足りなくなるので▲24歩が優先」という思考に至って手応えがあった手で藤井二冠も「見えていなかった」と言ってましたし(笑) 最後は残念ではありましたが、その前を思えば、あの時点では難解な1通りしか勝ちがないくらいに追い詰められていました。二枚の角をX
Abemaトーナメントに続いて?チャンピオンズリーグの決勝も行われ、久々にほぼリアルタイムでサッカーを見たような。対局が多いと変な時間に起きて体内時計を狂わせる訳にはいかないですからね。将棋を指す機会は当面ないので、仕事をこなす日々に切り替わりました。取材、色紙を書く、新しい名人位扇子の揮毫練習、早速始まった免状署名、などで今週は終わりそうです。 見通しとしては11月頃には仕事もいち段落していて、その辺りから年明けのタイトル戦のことを考えていければなと。 今日は椿山荘で行われた囲碁名人戦の控室にお邪魔したんですが、これは自分からお願いしたことで完全に趣味。 趙治勲先生に「将棋と囲碁をやりましょう」とお誘いを頂き、2面対局をすることに。将棋は4枚落ち、囲碁は9子です。まさか治勲先生と打つことになるとは思ってもいなかったので、緊張しました。 途中までは順調だったはずですが、大石が死にそうになり
封じ手直後の局面。図から△75歩▲同歩△同銀は▲76歩で追い返せるため後手は工夫が必要ですが △75歩▲同歩△86歩には▲76金の強防があり、本譜の△86歩▲同歩△75歩には▲53歩で戦える、という構図。 これらは封じ手を終えて考えている中で整理できたことで、▲53歩、▲74歩という歩の手筋で桂損でも戦えるという読みでした。 この▲41銀が詰めろで入り、受けた手に対しては▲63角と金取りに打って、それが逃げたら▲54角成で△64銀を取りにいく、という組み立てで勝ちが見えてきました。 あと1勝になった先週から間がなかったので、あまり意識せずに来ましたが、これから対局や仕事をしていく中で実感も出てくると思います。
▲68金と寄って左側は受かったと思っていましたが、ここから△46歩▲同銀△25金と右辺に展開されて、自信が持てない展開になっていきました。 ▲59飛に誰でも浮かぶ△47桂は▲同金△同金▲78玉でむしろ先手が良くなるため「どういう狙いなんだろうか」と思っていましたが、△86桂は気が付きませんでした。意味としては▲78玉を防いでから△47桂ということなんですが△82飛が当たりになっているので、ただ縛るだけの△86桂は見えにくい手です。 番勝負をやると、手付き、仕草、息遣いなどで相手が形勢をどう判断しているか、なんとなく分かるようになりますが、自信ありという感じで△86桂を指されて、そこでこっちも手が止まったので、この将棋は負けたなと覚悟しました。 第3局のように持ち時間を残すという点では途中まではプラン通りでしたが、▲85歩(54分)▲95歩(22分)▲68金左(12分)と時間を使った割には形
名人戦第1局と第2局の間は移動日を含めないで中4日なので、これは十分な間隔。来週以降は厳しい日程が待っていますが、サッカーや野球もすごい日程ですしね。先日スペインが再開して、19日にはイギリス・プレミアリーグと日本のプロ野球が始まり、趣味の分野でも日常が戻ってくる感じがします。 新しい生活様式ということで名人戦でも関係者との会食は打ち上げのみ、それも1人1テーブルで距離をとり、各自、ビール瓶を置いて手酌。 黒いフェイスマスクが話題になったと局後インタビューでも聞きましたが、2日制を指すにあたっては色々と検討しました。フェイスシールドもやってみたんですが、これは考慮中に揺れたりした時に相手から見て光る可能性があるのと盤面の中継映像に影響するかもしれないので、とりあえず断念しました。シールドをすることで視界は若干、気になりましたがストローを使えば着脱しなくていい、という衛生面の利点は感じました
まず始めに今回の台風で被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。そんな中で行われた竜王戦では対応に追われた主催の読売新聞社、関係者の苦労は大変なものだったと想像しますが、棋士はそういった方々のお陰で将棋が指せていることへの感謝を改めて思いました。 放送されたラジオ王手!最後のお願い(NHKラジオ第一)ですが、番組HPから聴くことが出来ます。21日午前11時までなので、お聞き逃しなく! 「LOVEマシーン」は事前に聞かれたので伝えてあったんですが、当日行くと制作スタッフさんに「渡辺先生は石川梨華さんのファンだから、LOVEマシーンだと矛盾が生じるのでザピースとハッピーサマーウエディングもご用意しています」と言われて、相談が始まりました。すると伊藤かりんさんが「でもラジオの曲紹介って1番だけなので、ザピースにしても石川梨華さんの見せ場までは行かないのでは」と的確な指摘が入って、やっぱりLO
前回の記事はアクセス数が多く、髪の話題をすればいいんですね、なるほどw 竜王戦が始まりました。どこで解説をさせてもらうかとかは未定ですが「将棋の日」と合わせて行われる甲府の第4局は現地にいると思います。 開幕局は振り駒に注目が集まりますが、奇数局先手番のメリットとしては先手番が勝つシリーズになった時に先に王手を掛けられる、というのがあります。デメリットは開幕戦から落とせない重要局になる、ということでしょうか。初戦よりは2戦目以降の方が気持ちも乗ってきて状態がいいように思いますし。 振り駒の将棋での準備は後手番に比重を置く棋士が多いと思います。奇数局先手番の場合、開幕戦は準備が薄い先手番だけど、落とすと後が苦しくなる、というプレッシャーが掛かる状態かと。 もっとも、番勝負の開幕戦でどちらを引きたいか、というのは相手やその時の流行戦型によって変わるので、有利不利という差が生じるほどのものではな
9日(水)の読売新聞朝刊で11日(金)に開幕する竜王戦七番勝負の展望をさせてもらいました。他にも将棋関連の記事が掲載されるそうなので、ぜひご覧下さい。 14日(月)に放送されるラジオ王手!最後のお願い(NHKラジオ第一)ですが、番組HPに収録時の写真が掲載されました。ラジオではゲストが選んだ曲が流れることが多いですが、中学、高校時代にファンだったあのアイドルグループの一番有名な曲にしましたw ちなみに頭なんですが、バリカンの使い方を間違えて部分的に1mmでいってしまったので全て合わせるしかなくなり、丸坊主になりました。今後はこれよりは長い状態でキープする予定です。それでも9mm以下ですけどw 感想としては丸坊主の初日と2日目は頭が突っ張って痛かったのと、服を脱ぐときに引っ掛かりました。なるほど、と思いましたね(謎)
一昨日、昨日のアクセス数が多かったのは王位戦の影響でしょうか。最終局の日は棋士数名と将棋を指していました。最終盤▲39玉のところで決め手が見えずにあれれ、となっていたら△45桂が指されて「そんなところに桂馬がいたか」と勝敗の帰趨が見えて後は静かに見守りました。 将棋界ではこの1年、世代交代が盛んに言われましたが、これでまた年長棋士に逆襲の機運が高まることと思います。 今回の王位戦で印象的だったこととして1日目に持ち時間の差が付いたことが挙げられますが、20代の棋士と40代の棋士が指したら同じようになるケースは多いと考えられます。理由としては若い世代の方がAIによる序盤研究に熱心だからですが、お隣の囲碁界でもAI流の序盤を多用しない羽根直樹碁聖(43)が8年振りにタイトルに返り咲きましたし、40代になっても長所を生かせば若い世代に対抗できる、というのは参考になりますね。 AIからもっとも遠い
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