ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (40)

  • 本は自分で選ぶべし──『読書の価値』 - 基本読書

    読書の価値 (NHK出版新書 547) 作者: 森博嗣出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2018/04/06メディア: 新書この商品を含むブログを見る森博嗣さんによる読書についてのテーマ・エッセイである。これまでも森博嗣さんはエッセイや日記の中でも繰り返し、あるいは断片的に読書について語っており、その中身は書の中でもまったくブレていない。正直いって、森博嗣さんにより読書について語られたについて紹介する・記事を書くのは非常に気まずいものがある。 何しろその基姿勢は「とにかく、は自分で選べ。」というところに尽きるのである。人から聞いたとか、誰かがすすめていたからとか、流されて読むのではなく、読むは自分で判断するべきなのだと。なぜなら、人のいうなりになってを読んでいたら、それはもう「あなたの読書」ではなく命令に従う機械にとっての読書であり、感想文提出を求められる学校の宿題とし

    本は自分で選ぶべし──『読書の価値』 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2018/04/10
  • どんな風に育つと読書好きの子どもになるのだろうか。 - 基本読書

    新版 指輪物語〈1〉/旅の仲間〈上〉 作者: J.R.R.トールキン,J.R.R. Tolkien,瀬田貞二,田中明子出版社/メーカー: 評論社発売日: 1992/05/01メディア: 単行 クリック: 96回この商品を含むブログ (15件) を見る僕は割合を読むのが好きで、暇さえあればだらだらとを読んでしまう。 ただ、それはアニメを観たり映画を観たりゲームをやったりといった他のことと比べて”好き”なのかといえばそこについてはよくわからない。たとえば僕にとってはアニメを観たり映画を観たりゲームを”しはじめる”のに行動力を10ポイント消費するとすれば、を手にとって読み始めるには3ポイントぐらいしか消費しない、つまり好きというよりかは”手をつけやすい”だけなのではないかなと思ったりする。 で、いつを手をつけやすくなったのかといえば、記憶にある限りかなり古い時からそうやってばかり読ん

    どんな風に育つと読書好きの子どもになるのだろうか。 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2018/02/20
  • 納得度の高いランキングが並ぶ、ベストSF2017──『SFが読みたい! 2018年版』 - 基本読書

    SFが読みたい!2018年版 作者: S‐Fマガジン編集部出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/02/09メディア: 単行この商品を含むブログ (5件) を見るはい、今年も『SFが読みたい! 2018年版』が出ました。僕は今年もベストSF海外篇で30作品のガイド+海外SF総括+海外SFランク外の注目作+「あの物語はいまどうなってるの?──人気大河シリーズの現在」で《ウィッチャー》シリーズの紹介を1ページ担当しております。いま文字数カウントしたら1万5千字ぐらい書いている。 30作品もガイドを書くのは大変なんですが面白い作品ならばそう苦にはなりませぬ。というわけで今回の海外篇、また日篇についてもめっぽう納得度の高い+個人的な感覚とそうズレていないランキングになっていて嬉しかったなあと思います(納得度が低い=個人的な感覚とズレていたからといって悪いことはなにもないが)。 の構成

    納得度の高いランキングが並ぶ、ベストSF2017──『SFが読みたい! 2018年版』 - 基本読書
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    dokushok 2018/02/13
  • 世界をディストピアに変えてしまった時間航行士の奮闘を描く時間SF──『時空のゆりかご』 - 基本読書

    時空のゆりかご (ハヤカワ文庫SF) 作者: エラン・マスタイ,金子浩出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/02/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る書『時空のゆりかご』は著者エラン・マスタイのデビュー作にして、”ユートピアだった世界”を”くそみたいな世界”──我々が暮らすこの世界のことだが──に変えてしまった時間航行士の、時空を超えた奮闘を描くスマートな時間SFだ。過去を変えることで未来も変わってしまうという使い古された時間SFのアイディアを扱いながらも新しい道、読み味を開拓しており、驚くほど新鮮に読める作品である。 デビュー作とはいえ、著者は『アローン・イン・ザ・ダーク』や『もしも君に恋したら。』などの脚を手がける手練の脚家。書も時間SFにありがちなそこそこ複雑な構造・構成をとり、メタ的な要素までありながらも抜群に読みやすく、ネタ的には格的なS

    世界をディストピアに変えてしまった時間航行士の奮闘を描く時間SF──『時空のゆりかご』 - 基本読書
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    dokushok 2018/02/07
  • 『火星の人』のアンディ・ウィアー最新作──『アルテミス』 - 基本読書

    アルテミス(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/01/24メディア: 文庫この商品を含むブログを見るアルテミス(下) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/01/24メディア: 文庫この商品を含むブログを見る火星でひとり生き残った男の決死のサヴァイブを描く超ド傑作ハードSF『火星の人』のアンディ・ウィアーが月を舞台に書いた最新作がこの『アルテミス』だ。 『火星の人』はめちゃくちゃおもしろかったとはいえ、商業としてはアンディ・ウィアーの第一作で、一発だけの特大の花火だった可能性は捨てきれない。なので随分時間が経ってから刊行されたこの第二作、もちろんめちゃくちゃ楽しみではあったものの、ひょっとしたらひょっとして大駄作だったりするのでは──という不安

    『火星の人』のアンディ・ウィアー最新作──『アルテミス』 - 基本読書
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    dokushok 2018/01/26
    読んでみたい!火星の人がストレートなら、最新作はスローボール
  • 奇妙で奇怪で底抜けに愛おしい世界を描くデビュー短篇集──『半分世界』 - 基本読書

    半分世界 (創元日SF叢書) 作者: 石川宗生出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/01/22メディア: 単行この商品を含むブログを見る第7回創元SF短編賞の受賞者である石川宗生さんのデビュー作。 当たり前だが短編賞ってそれを受賞したところでになるわけではなくて(創元の場合は年刊傑作選に入るけど)、その後を出すためにはちゃんと短篇なり長篇なりを書かないといけない。だが、そこには商業ハードルを超える短篇を幾つも書くっていう「短編賞を受賞する」とはまたまったく種類の異なる高い壁があるので、こうしてちゃんと受賞後二年以内に短篇集を出してくるのはその時点でスゴイ。 そして読んでみればその短篇のレベルの高さに唖然としてしまった。吉田大輔という人物が突然19329人に増えてしまったら──という無茶苦茶な状況を丹念に描く受賞短篇「吉田同名」からして抜群の完成度を誇っていたわけだけれど

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    dokushok 2018/01/25
  • 頭がおかしくなるほどおもしろかった──《アイアマンガー》三部作 - 基本読書

    堆塵館 (アイアマンガー三部作1) (アイアマンガー三部作 1) 作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/09/30メディア: 単行この商品を含むブログ (17件) を見るエドワード・ケアリー《アイアマンガー》三部作が先日発売の『肺都』によって完結したが、これが当に凄い物語だった。奇しくも『肺都』が昨年最後に読了したとなったけれども、そんなことは無関係に問答無用で『肺都』が17年のベストだ。それどころか《アイアマンガー三部作》は、人生においてこれ程の熱量の物語にあと何度出会えるのだろうか……と考え込まずにはいられない、破壊的な小説作品なのだ。 人間を突き動かさずにはいられない特異なリズムがこの物語全体を貫いている。劇作家でもある著者による台詞、会話劇は一つ一つの発言が声の大きさ、息の吐く音まで聞こえてきそうな(凄まじい翻訳の力もあるの

    頭がおかしくなるほどおもしろかった──《アイアマンガー》三部作 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2018/01/01
    優れた物語は、読み終えた後も色濃い影響を読者へと与え、世界の見え方を一変させてしまうものだー。たしかに。本作はまさにそうなのか→
  • 今年読んだものの中で記憶に残っているものを開陳する(小説篇) - 基本読書

    はじめに 今年もたくさん読んだり観たりやったりして、頭から尻尾まで楽しい年だったな……という感触が残っているのだけれども、せっかくなのでブログに書いたものを中心に記憶に残ったものを紹介していこう。適当にリストアップしただけで40作品を超えたので(さすがに全部は無理だ)ぱっぱとやろう。基的にここでとりあげていくは個別記事を書いているので、最後にリストとしてまとめておきます。 日SF枠 というわけでジャンルを区切って日SF枠から紹介していこうと思うがまず何をおいても滅多にの出ない飛浩隆さんの最新短篇集『自生の夢』をあげておきたい。一言でいえば極上のSF短篇集である。身体へとダイレクトに感覚が伝達され、SFならではの特異なイメージが現出する悪魔的な表現力は依然として健在。読んでいて何度も表現とストーリーの両面、その凄まじさに恐れおののいてしまった。 自生の夢 作者: 飛浩隆出版社/メー

    今年読んだものの中で記憶に残っているものを開陳する(小説篇) - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2017/12/28
    冬木さんの推し本、面白くないわけがないですね!どれも素敵→
  • 奴隷少女は逃げる、どこまでも続く地下鉄道にのって──『地下鉄道』 - 基本読書

    地下鉄道 作者: コルソンホワイトヘッド,Colson Whitehead,谷崎由依出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/12/06メディア: 単行この商品を含むブログを見るコルソン・ホワイトヘッドによる書『地下鉄道』はピュリッツァー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞など無数の受賞している大ヒット作。読んだ人たちの評判は軒並み絶賛でもともと気になっていたのだけれども、決め手となったのは基的にSF小説へと与えられるアーサー・C・クラーク賞を受賞していることだ。 あらすじを一見したところ、物語の舞台は19世紀初頭だし、中心となるのは黒人奴隷の少女コーラの逃亡劇で、まったくSFらしくはない。で、読み始めみれば、筆致は軽やかで美しく、無数の視点から黒人奴隷がまだまだ一般的だった時代の情景が、心情が、価値観が、矛盾が描き出されていき、それでいて読むのが辛いでもなく、ひたすらおも

    奴隷少女は逃げる、どこまでも続く地下鉄道にのって──『地下鉄道』 - 基本読書
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    dokushok 2017/12/27
    地下鉄道、めちゃくちゃ気になってたけど、冬木さんの紹介でさらに読みたくなった→
  • ファンの行動力学──『ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂 』 - 基本読書

    ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂 作者: ゾーイフラード=ブラナー,アーロン M・グレイザー,関美和出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/12/06メディア: 単行この商品を含むブログを見るファンというのは怒らせると怖いものだ。 うまくいっている時は物凄い熱量で作品やグッズを推し、コスプレをし、自分たちで新しい何かをつくりはじめ、その全てが作品のパワーになる。その代わりに自分たちがないがしろにされていると感じたり、怒りの琴線に触れると、その熱量は一気に批判へと向かって炎上する。たとえば、現在絶賛公開中のスター・ウォーズのエピソード8も、ファンの間で凄まじい批判が巻き起こり、『最後のジェダイ』をなかったことにしろと賛同者を募るキャンペーンまで始まってしまっている。 いったいどのような行動がファンの集まり、ファンダムを激怒させるのか。それに対処するにはどのような

    ファンの行動力学──『ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂 』 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2017/12/20
    ユートピアとしてのファンダム、下克上としてのファンダム。ファンの行動力学を分析した本→
  • 人の意識を機械に移植できるのか──『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』 - 基本読書

    脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書) 作者: 渡辺正峰出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/11/18メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る人の意識は機械に移植できるのだろうか。 SFなどではおなじみのテーマだけれども、現実的にはまだまだぜんぜん無理だ。でも、その可能性を検討することはできる。果たしてどうやって意識を移植するのか? そもそも移植すべき意識は脳のどこに、どんな過程で宿るものなのか? 仮に意識の領域、発生プロセスが確定したとして、それを移植したとして、どうやったら「機械への意識の移植が成功した」と確認をとることができるのだろうか? 書『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』はそんな脳の意識をめぐる脳神経科学の歴史と成果、それとちょっとばかりの飛躍として、機械の意識について語られた一冊である。これがまあ、基礎的な脳神経科学

    人の意識を機械に移植できるのか──『脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦』 - 基本読書
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    dokushok 2017/12/16
    今年読んだ脳科学本でベスト、とのこと。気になります→
  • ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作の、植物都市SF──『コルヌトピア』 - 基本読書

    コルヌトピア 作者: 津久井五月出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/11/21メディア: 単行この商品を含むブログを見る書『コルヌトピア』は第五回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作二作の内の一作。180ページあまりの短めの長篇で、欠点といえるようなものも挙げられるけれども、破綻なくまとまっており、書で示されるヴィジョンと才能は紛うことなき物だ。大賞のうちのもう一作『構造素子』がデビュー作にして練りに練られたいきなりの傑作であることを考えると、こちらの方がむしろ新人のデビュー作らしいとはいえる。 都市の情景の素晴らしさ 物語の舞台となるのは、植物の細胞で情報を読み書きできる技術の発明によって、植物コンピュータが生まれた2084年の未来。計算能力の高さはそのまま莫大なアドバンテージに繋がる。研究は進み、地中に埋設した連絡根毛によって植生を電気的に接続し、植生全体を環境センサを

    ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作の、植物都市SF──『コルヌトピア』 - 基本読書
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    dokushok 2017/12/13
    植物とコンピュータが融合した世界観。森博嗣さん的な文体も魅力のようです→
  • スター・ウォーズには全世界が含まれる──『スター・ウォーズによると世界は』 - 基本読書

    スター・ウォーズによると世界は 作者: キャス・R.サンスティーン,Cass R. Sunstein,山形浩生出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/11/21メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見るけっこう変なである。『実践 行動経済学』などの著作があり、オバマ政権ではホワイトハウスで情報規制問題局長をつとめたキャス・R・サンスティーンの著作なのだから、スターウォーズをダシにして行動経済学やら憲法学やらの話を展開するのかと思いきや──ほとんどはスター・ウォーズ評論であったり、スター・ウォーズ裏話であったり、いかに彼がスター・ウォーズを好きかという話で占められている。 大好きなものを好きなように語っているんだなということはよく伝わってくる内容で、同人誌のようだというのが最初の感想だけれども、キャス・R・サンスティーンともなると同人誌も当然のように商業出版し翻訳もさ

    スター・ウォーズには全世界が含まれる──『スター・ウォーズによると世界は』 - 基本読書
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    dokushok 2017/12/11
    スターウォーズの魅力わかんねという冬木さんが紹介されてるので、本とのギャップが面白い→
  • 魔法と芸術そのものである、書物についてのファンタジィ──『図書館島』 - 基本読書

    図書館島 (海外文学セレクション) 作者: ソフィア・サマター,影山徹,市田泉出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/11/30メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る書『図書館島』はソフィア・サマターの第一長篇にして書物についてのファンタジィ/幻想文学なのだけど、これがもう異様という他なく魅惑的な描写が連続し、ただひたすらこの世界に、この言葉に浸っていたいと思わせる傑作だ。こんなものを第一長篇で書いちゃってどうすんのこの先というぐらいだけど、きっとまだまだ、別方向の物語で驚かせてくれるのだろうと、それだけの懐深さを感じさせる作家である。 物語の主な舞台となるのは複数の国々からなるオロンドリア帝国と、「紅茶諸島」と呼称される島々。語り手であるジェヴィックは紅茶諸島の中でも裕福な農園の跡継ぎ息子だ。紅茶諸島に住まう民が使う言語であるキデティ語は文字を持たないが、ジ

    魔法と芸術そのものである、書物についてのファンタジィ──『図書館島』 - 基本読書
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    dokushok 2017/12/03
    描写に耽溺できる小説。素敵そう→
  • 異常な試練にさらされた、きわめて平凡なヒーローたち──『レッド・プラトーン―14時間の死闘』 - 基本読書

    レッド・プラトーン 14時間の死闘 作者: クリントンロメシャ,Clinton Romesha,伏見威蕃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/10/18メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るいやはや、あまり時間がなかったこともあって暇はなかったのだが、ちょっとだけと思って読み始めたらおもしろすぎて最後まで読み切ってしまった(やらないといけなかったことは遅れた)。アフガニスタンでタリバンを相手に、極めて不利な状況で戦った一兵士の視点から綴ったノンフィクションなのだが、人物描写や戦闘時の描写が異様にうまいこともあって現実ではあるもののまるで優れた小説のように読める。 舞台となるのはアフガニスタン北東部に位置する、アメリカ陸軍の戦闘前哨キーティング。そこはありとあらゆる意味で陣地を築くには適さない場所だった。まずパキスタン国境からはわずか22.5キロメートルしか離

    異常な試練にさらされた、きわめて平凡なヒーローたち──『レッド・プラトーン―14時間の死闘』 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2017/11/24
    レッド・プラトーンは最高に面白いけど、冬木さんのこの書評も読みやすくて唸るばかり→
  • 勝てないゲームなんてほとんどない──『完全無欠の賭け: 科学がギャンブルを征服する』 - 基本読書

    完全無欠の賭け: 科学がギャンブルを征服する 作者: アダムクチャルスキー,Adam Kucharski,柴田裕之出版社/メーカー: 草思社発売日: 2017/11/20メディア: 単行この商品を含むブログを見るもし何らかの必勝法が存在し、競馬を当て当たりくじだけを買い続けルーレットやポーカーで勝ち続けることができるのならば、いくらだって金を儲けられるぜガハハ──と多くの人が一度は考えたことがあるのではないだろうか。少なくとも僕はある。とはいえ所詮そんなものは夢物語だ、ギャンブルに必勝法なんてものがあるのだとしたら、そもそもギャンブルそのものがこの世から消えてしまうだろう。 だが、実際にこの世のほとんどのギャンブル──ルーレットだろうが、競馬だろうが、宝くじだろうが、ポーカーだろうが──には、必勝とまではいかないものの確実に利益を上げる方法が存在し、科学によって征服されつつある。書は、

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    dokushok 2017/11/21
    ギャンブルを通じてディープラーニングなどを学べるとのこと。面白そう→
  • 早川書房の電子書籍版「海外SFセール」がきたので個人的オススメを紹介する - 基本読書

    早川書房が突然電子書籍版の海外SFセールをはじめたので、SFマガジンで海外SFブックガイドの連載を担当していてかつブログも書いている身なので、これはまあ、さすがになんかオススメとか書いておいたほうがいいかという気持ちになってきたので今この記事を書いている。いろいろな角度からオススメしたいばかりなので全部取り上げられるわけではないが、まあ軽い目安としてご活用ください。 まずはこれを読むと良いのでは?? ハヤカワ文庫SF総解説2000 (早川書房) 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/07/08メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るハヤカワ文庫SF総解説2000。2015年に出た『ソラリス』文庫版によって2000番に到達したハヤカワ文庫SFを記念して、2000冊分のSFを総解説した一冊。ほとんどの作品は340文字で的確に、シリーズ物などは1ページまるっと使って解説し

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    dokushok 2017/11/12
    バズってますね。冬木さんならではの網羅性→
  • 理性的な狂人──『人間をお休みしてヤギになってみた結果』 - 基本読書

    人間をお休みしてヤギになってみた結果 (新潮文庫) 作者: トーマストウェイツ,Thomas Thwaites,村井理子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/10/28メディア: 文庫この商品を含むブログを見るつい最近も僕は『動物になって生きてみた』という、2016年のイグ・ノーベル生物学賞を受賞した一人の変態チャールズ・フォスターが書いたを紹介したばかりだが、実は2016年の生物学賞を受賞した変態は一人ではなかった──!!!! ヤギになった男、トーマス・トウェイツも同様に受賞していたのだ。どちらも動物に(片方はヤギ限定だが)なって生きてみたわけだけれども、その道筋は大きく異なる。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp たとえばチャールズ・フォスターは恐らく気が狂っているので動物になって生きてみることで種の境界を越えようとするのだが、その超え方が雑である。アナ

    理性的な狂人──『人間をお休みしてヤギになってみた結果』 - 基本読書
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    dokushok 2017/11/11
    理性的にヤギになる。狂人すぎて好きです→
  • スティーヴン・キングがホラーについて語り尽くす──『死の舞踏: 恐怖についての10章』 - 基本読書

    死の舞踏: 恐怖についての10章 (ちくま文庫) 作者: スティーヴンキング,Stephen King,安野玲出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2017/09/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る名著というのはだいたい何度も版を重ねるばかりか関係類者による新・序文がついた新版が出まくって、序文1、序文2、序文3みたいな「序文とはいったい……」状態になるものだが書もその系譜に連なるものである。つまり名著にして序文が3つも連なる一冊だ。現在「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」も上映しているホラー作家のスティーヴン・キングによる、恐怖とホラーについての覚書である。 原書刊行は1981年。邦訳は93年に出た後、今回ちくま文庫からは再々刊となった。そんなわけで今さら長々と紹介する気もないのだが、完全におもしろいである。 映画小説テレビとさまざまな分野に関わ

    スティーヴン・キングがホラーについて語り尽くす──『死の舞踏: 恐怖についての10章』 - 基本読書
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    dokushok 2017/11/08
    ホラーとは普通のありがたみを再確認させるもの。ふむふむ→
  • 静かで、ゆるやかな世代交代──『ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity?』 - 基本読書

    ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity? (講談社タイガ) 作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/10/19メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る人類は細胞を入れ替えることで寿命を飛躍的に延ばしたものの、その代わりに子供が生まれなくなった未来社会を描く森博嗣さんのWシリーズ最新巻。毎巻、仮想現実、人工知能など異なる領域をテーマにしながらスマートに描き上げてきたシリーズだが、今回のメインは生殖と親子にまつわる物語。もちろん今回も抜群におもしろい。 前巻までの話とか今巻の話とかブレードランナーとか ほとんどの人間に子どもが産まれなくなった。とはいえ、まだ一部には子どもを産むことのできる人々が存在する。人工細胞を用いて生み出され、頭脳回路に人工的な処理を施したウォーカロンの中にも、来は生殖機能を持たないはずが、

    静かで、ゆるやかな世代交代──『ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity?』 - 基本読書
    dokushok
    dokushok 2017/10/30
    生殖と生存はブレードランナーと通底するテーマか。シリーズ、最初から気になる→