<誤情報をきっかけに広がった極右による反移民暴動だが、イギリス世論は暴動や人種ヘイトを非難しながらも無秩序な移民急増にも反対している> イギリス各地で7月末に広がった極右による暴動から、ある程度の時間が経過した。暴動は犯罪で止めなければならず、加害者は法によって罰せられるべきだ、という当初の(まっとうな)反応から、より踏み込んだ洞察ができそうだ。 第1に、実際のところイギリスで、暴動はそれほど珍しくない。並べてランク付けだってできる。だから今回の暴動は2011年の大規模暴動以来「最悪」と位置付けられる。 2020年のBLM(黒人の命も大事)抗議運動の騒動よりも「深刻」で広範に拡大した。さらに7月中旬に中部リーズで起こった暴動(極右暴動とは無関係で、おそらく国外ではニュースになっていないだろう)も「かすませて」しまった。 1981年、1985年、1990年、2001年も暴動が頻発した。言い換