秋の味覚サンマが29日、本州で今年初めて岩手県大船渡市の大船渡港に水揚げされた。地元の第18三笠丸が北海道・根室沖でとった約20トンで、昨年並みの1キロ1200~1300円の値が付いた。 大船渡港は東日本大震災の津波で魚市場や水産加工場が壊滅的な被害を受けたが、今年4月に新しい魚市場が完成。漁場から32時間かけて帰港した宮本真一漁労長(61)は「量はまだまだだけど脂がのって形もいい。新しい市場への初水揚げは光栄だよ」。三陸沿岸の復興を引っ張っていきたいという。 大船渡港の昨年のサンマ水揚げ量は約1万4500トンで全国2位。この日のサンマは地元や関東方面に出荷された。(杉村和将)
