もしも、うなぎが絶滅してしまったら? 「土用の丑の日」広告阻止のため江戸時代の平賀源内を訪ねる「源内にお願い」、元うなぎ屋の父と息子それぞれの想いと葛藤を描く「うなぎばか」などなど、クスっと笑えてハッとさせられる、うなぎがテーマの連作五篇。仕事が落ち着いたので,久しぶりに国内SF小説を買い漁り,読んでいる. まずは倉田タカシ氏の「うなぎばか」. うなぎ絶滅後の世界を描く「ポストうなぎSF」というキャッチコピーで土用の丑の日に発売された本作 . 著者の前作『母になる,石の礫で』 3Dプリンタが驚異的進化を遂げ、建築物から料理まで直接出力出来る未来。地球を脱出した技術者集団は小惑星帯にて3Dプリンタの応用技術で小さな共同体を創っていた。だが彼らと〈二世〉たちの対立は遂に発火点を超える。は3Dプリンタが発展し,人体に3Dプリンタを組み込み各々が生存に適応した形態となった「ポスト・ヒューマン」を描