まだまだ続くとみられていた、中央政界での「安倍1強」の構図が揺らぎ始めている。 第4次安倍再改造内閣発足からわずか1カ月半余で経済産業相、法相という主要2閣僚が「政治とカネ」のスキャンダルで辞任し、同時進行で文部科学相の問題発言をきっかけに、安倍晋三首相の肝煎りで進められてきた教育改革の一環となる大学入試共通テストでの英語民間試験実施が、予定されていた来年度からの実施の見送りを余儀なくされたことなどが、背景にあるとみられている。 【図解】内閣支持率の推移 一連の騒動をきっかけに、これまで政府与党内で封印されてきた首相や菅義偉官房長官に絡む“官邸批判”が「同時多発的に噴き出したことで、自民党内の“物言えば唇寒し”の雰囲気が変わり始めた」(石破派幹部)からだ。 これと連動する形で、1年10カ月後の「ポスト安倍」をにらむ各候補、派閥による水面下の動きも公然化し始めている。 一部週刊誌で公選法違反