2013年2月26日 16時00分 長崎・対馬の寺社から昨年秋、重要文化財である仏像が盗まれたが、寺社の宝物など文化財の盗難事件は後を絶たない。国宝・重要文化財をはじめ都道府県や各自治体指定文化財の盗難も頻発しており、未指定の仏像等となると被害実態もつかめない。文化財を守る有効な対策は管理者が防犯意識をしっかり持つこと。無住寺社は宝物類のデータ整備が大前提となる。文化財が多い京都府は寺社の代表らを招いて会議を開くなど文化財保護の啓発活動を展開、奈良は県警本部に「文化財保安官」を設置し防犯に効果を挙げている。 文化庁文化財部の調べによると、文化財保護法施行(昭和25年)以後の国指定文化財の盗難は83件。このうち国宝の案件だけでも12件に及ぶ。 奈良・興福寺の金銅燈籠(国宝)の擬宝珠をもぎ取ったり、大分・臼杵の磨崖仏仏頭を持ち去るなど荒っぽい犯行や住職が自坊の重文一切経の一部をすり替えて横流し