大正時代に建てられた国内最古級の現役木造駅舎である近江鉄道日野駅(滋賀県日野町内池)の改修工事が終わり、竣工(しゅんこう)式と記念イベントが1日、同駅であった。駅舎内の観光案内交流施設「なないろ」も披露され、住民たちでにぎわった。 駅舎は1916年の建設。老朽化していたため、同町が今年1月以降、使える柱や敷石は生かしつつ耐震補強を行い、外壁は建築当初の板張りを再現した。元貴賓室の格天井を待合室の天井に移し、喫茶も楽しめる観光案内所を新設して「町の玄関口」を再生させた。 工事費7300万円のうち、ふるさと納税による寄付金が4千万円を占めたといい、竣工式で藤澤直広町長は「駅舎を拠点に新たな交流が生まれると期待している」と語った。 秋晴れの下、特別電車の運行をはじめ、日野祭囃子(ばやし)のステージ発表や特産の日野菜の苗の無料配布などがあり、集まった多くの人たちが駅の新たなスタートを祝った。駅近く