まるで絵巻物から抜け出てきたようだった。 鷹匠などのご神体人形を載せ、金地に麒麟(きりん)が舞うひときわ豪華な織物で飾られた巨大な山車から「コンチキチン」の音色が響く。真新しい白木の屋根が、夏の日差しを受けて映える。
台風や豪雨の影響で8月から休業していた亀岡-京都・嵐山間の観光船「保津川下り」が13日、運航を57日ぶりに再開した。秋晴れの下、京都府亀岡市保津町の乗船場から観光客や修学旅行生らが笑顔で乗り込み、待ちに待った渓流下りの迫力を体感した。 保津川遊船企業組合によると、8月18日から運休し、台風20、21、24号などに立て続けに見舞われて川の増水や航路に流れた土砂、落石の除去、安全点検に時間がかかったという。 運航再開の朝、心待ちにしていた観光客らが乗船場に列をつくった。午前9時、船頭の合図で満員の船が保津峡、嵐山へ向けて次々と出発した。静岡県から家族3人で訪れた主婦(65)は「7月に来た時は運休だったので、ようやく乗れてうれしい」と話した。 同組合は「何とか秋の観光シーズンに間に合った。安全運航を徹底し、お客さまに楽しんでもらいたい」としている。 外部リンク
京都府は27日、昨年4月に開館した府立京都学・歴彩館(京都市左京区)について、ホール利用率の向上などで収益を改善するため、指定管理者制度の導入を含めて運営方法を見直す方針を明らかにした。 有識者でつくる府民サービス等改革検討委員会(委員長・石原俊彦関西学院大大学院教授)がまとめた検証結果を受け、同日の府議会文化教育委員会で対応方針を示した。 検証結果では、ホール利用率が13%と低迷し、館の収入全体に占める利用料金が約1%という現状などを課題とした上で、「施設のターゲットが不明瞭」「収益確保による黒字経営を」と指摘し、直営方式の見直しを求めた。 府は対応として営業活動の強化や、隣接する府立大などの教養教育共同化施設との連携によるホールの利用率向上などを挙げたほか、「指定管理者制度の可否を速やかに検討する」とした。 同じく検証対象となった長岡京記念文化会館(長岡京市)、中丹文化会館(綾部市)、
京都府向日市出身で東京芸術大大学院生の島崎紗椰さん(23)=東京都葛飾区=の作品展「ラオス 象を織る国」が24日、長岡京市神足2丁目のバンビオ1番館で始まった。現地で開催されたゾウの祭典や保護飼育施設でのインタビューの記録映像をはじめ、動物の絵画、色鮮やかな織物など約30点を展示している。 ラオスは、かつて「100万頭のゾウの国」と呼ばれ、現在も日常生活でゾウと人が密接に関わっている。同大学院美術研究科の島崎さんは今年1~3月、同大学プログラムの一環で、ラオスの美術学校に留学。ゾウとゾウ使いについても調査し、現地の伝統的な織物の制作過程とゾウ使いらの素朴な暮らしが重なって見えたことから、作品展のテーマにし魅力を伝えることにした。 会場には、現地の学生らがゾウをテーマに思い思いのイメージを描いた布を、島崎さんがはぎ合わせたパッチワーク作品なども並び、来場者の目を楽しませていた。 入場無料。2
民泊仲介サイト大手の米エアビーアンドビーは1日、東京と大阪で行っていた体験型サービスの仲介事業を、関西と関東の全域に拡大すると発表した。京都では、歴史ツアーや茶摘みなどの多彩なプランを用意する。 エアビーは2016年秋から、体験型サービスを展開。同社に登録した地元住民らが、有料で個人を案内する。いけばなや茶道のほか、料理教室や食べ歩きなど約400種類のプランを提供する。 訪日客を中心とした需要の高まりを受け、開催地を1都2府6県に広げて新たなプラン約600種類を追加。京都府では、和束町での「茶摘みトレッキング」や京都市内の寺社を巡る「本物の京都を知る探索ツアー」などが加わった。価格は千円台~数万円。予約は同社のホームページからできる。 外部リンク 京都市と亀岡市の保津川沿いを走る嵯峨野トロッコ列車が1日、2カ月ぶりに運行を再開した。春風がそよぐ中、観光客や子どもたちを乗せて保津峡の渓谷を進
人気ドラマ「必殺仕事人」「鬼平犯科帳」など太秦の松竹撮影所(京都市右京区)で撮られる時代劇で、舟こぎの演技を半世紀近く務め、極めてきた大部屋俳優がいる。太秦在住の平井靖さん(75)。あらゆる脇役をこなすが、特に船頭役にこだわり、江戸の風情をにじませて、画面に溶け込む。「主役の芝居を邪魔しないのが役目」と脇一筋に生きてきた。主演級俳優も「天下一品」と称賛する。 ■「江戸の生活感を自然体で」 右足を少し引き、腰を落として櫓(ろ)を操る。きれいに撮れるように「極力揺らさず、舟が滑るように」心掛ける。真っすぐ進めば、航跡の波紋も美しく写る。「あせってこぐと舟も迷う。生き物と同じで舟には気持ちが伝わるんです」 岐阜市出身。高校時代に見た勝新太郎さんらの映画に夢中になり、1960(昭和35)年、京都の俳優養成所に入った。乗馬や殺陣など時代劇に必要な技能を学び、卒業後は東映や大映を経て66年から松竹の大
投稿にはほかに、ストップシリンダー式という古びた活版印刷機の写真もアップされている。印刷機は、明治時代の1905年に創業した旧河内市(現東大阪市)の鉄工所が製造したものだった。 投稿は、1万件以上もリツイートされており、その重量感に「すごいな・・・置き場所が大変だ」などと驚きの声が上がった。同時に、「活版印刷、もう、滅びゆくものなのかなぁ...」「鋳造された活字が組める状態で一式残っているのはとても貴重で、廃棄されるには惜しすぎる」「博物館とか美大とか、どこでもいいから残せないだろうか....」とその行方を心配する声も相次いでいる。 印刷所のその後の連続ツイートによると、一式は、兵庫県中東部のオーナーのところに置いてあるが、2月中旬の搬出が決まっており、引き継ぐ人が現れないとスクラップの運命になる。博物館への寄贈については、時間的な制約があって難しく、また、よほどの価値がないと断られてしま
約30年前に広島で開かれたアニメーションイベントで、国内外の作家が描いた手動の動画装置「驚き盤」が、近く京都市中京区のおもちゃ映画ミュージアムで映像として放映される。中には故手塚治虫さんによるアトムのほか、スヌーピーが描かれた作品も。今年は国産アニメ誕生から100年にあたり、ミュージアムは「貴重な資料。アニメーションの原点を知ってほしい」としている。 驚き盤とは1830年代にヨーロッパで考案された円盤の玩具。円盤の周囲に少しずつ変化した絵を描き、鏡に映して回転させて、絵と絵の間に刻んだ隙間からのぞくと、残像で絵が動いて見える仕組み。アニメーションの原理にもつながる。 驚き盤は、1985年に被爆40周年を機に開かれた「第1回広島国際アニメーションフェスティバル」のワークショップで国内外の作家や一般の人が参加して制作された。フェスティバルに関わった京都市内の女性が保管しており、ミュージアムが預
大正時代に建てられた国内最古級の現役木造駅舎である近江鉄道日野駅(滋賀県日野町内池)の改修工事が終わり、竣工(しゅんこう)式と記念イベントが1日、同駅であった。駅舎内の観光案内交流施設「なないろ」も披露され、住民たちでにぎわった。 駅舎は1916年の建設。老朽化していたため、同町が今年1月以降、使える柱や敷石は生かしつつ耐震補強を行い、外壁は建築当初の板張りを再現した。元貴賓室の格天井を待合室の天井に移し、喫茶も楽しめる観光案内所を新設して「町の玄関口」を再生させた。 工事費7300万円のうち、ふるさと納税による寄付金が4千万円を占めたといい、竣工式で藤澤直広町長は「駅舎を拠点に新たな交流が生まれると期待している」と語った。 秋晴れの下、特別電車の運行をはじめ、日野祭囃子(ばやし)のステージ発表や特産の日野菜の苗の無料配布などがあり、集まった多くの人たちが駅の新たなスタートを祝った。駅近く
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く