発掘調査で見つかった室町時代末期の堀跡(点線)。堀跡の2カ所にある石は橋の礎石とみられる=29日午後2時50分、京都市中京区錦小路通烏丸東入ル 京都市中京区錦小路通烏丸東入ルの発掘調査で、室町時代末期ごろの堀跡が見つかり、関西文化財調査会(上京区)が29日、発表した。堀は寺院を囲っていたとみられ、豊臣秀吉が洛中の寺院を強制移転させた際に埋められた可能性がある。天下人となった秀吉による京都改造の一端を示す遺構という。 場所は、平安京左京四条三坊十四町に当たる駐車場の建設予定地(約520平方メートル)で、7月から発掘調査を進めている。 堀跡は全長16メートル、幅4メートル、深さ1・4~1・7メートルで、底が狭くなる逆台形だった。戦国期の上京や下京の街区や寺院を囲った堀に近い形や規模という。一方、北西から南東に伸びる途中でほぼ120度に屈曲する点が特徴で、底には堀に架かる橋のためとみられる礎石が