宮崎市佐土原町の一ツ瀬川の河口付近で、左足に棒をぶら下げたまま飛ぶクロツラヘラサギが見つかった。足に釣り糸が絡み、その糸に棒が結び付けられていたとみられる。日本野鳥の会宮崎県支部によると、環境省のレッドリストで「絶滅危惧ⅠB類」にも指定されている鳥。警戒心が強いため、救助しようにも捕獲できない状態という。 見つかったのは14日で、宮崎市大坪町の会社員麻生歩波さん(23)が棒をぶら下げたまま飛ぶクロツラヘラサギを撮影。棒は細く、長さ80センチほどという。連絡を受けた日本野鳥の会宮崎県支部でも姿を確認している。 同支部によると、クロツラヘラサギはコウノトリ目トキ科で、しゃもじのようなくちばしが特徴の渡り鳥。世界に約2700羽おり、日本には約350羽が飛来。和白干潟(福岡市東区)や球磨川河口(熊本県八代市)でも観察できるという。 今のままだと、えさが取れずに弱ったり、絡まった釣り糸で足が締め付け
東二見漁協(兵庫県明石市二見町東二見)が今季から、ノリの販売を始める。漁業を営む1次産業が、2次産業の加工と3次産業の小売りも行うことで収益を上げる、国が推進する「6次産業化」の試み。初摘みノリを加工し、23日からみなと記念ホール(二見町東二見)で即売する。 同漁協では、元職員が現金を着服した疑いで逮捕された業務上横領事件があり、大きな負債を抱えたことから、運営改善の一環としてノリを販売することにした。 今回は、漁師が丁寧に育てたノリの中でも、最もおいしく栄養があるとされる一番新芽の部分のみを加工。同漁協が生産したノリを、県漁連に依頼して加工しており、複数の業者を経由しないため比較的安価での提供が可能になった。黒々とした色つやから、商品を「薫黒」と名付けた。 近藤剛二組合長(53)は「二見の豊かな漁場で育った初摘みのノリは、風味が豊かで格別な味わい。地元の人においしさを届けたい」と話してい
来年5月にイタリア・ミラノで開催される国際博覧会。テーマは「食」だ。 日本もその場を通じて、ユネスコ無形文化遺産になった「和食」を大いに広めたいところだ。 ところが、日本館のレストランで使用する国産の水産・畜産物の食材の多くが、EUの食品の安全規制に触れて持ち込めないそうである。たとえば毒魚とされているフグや、細かな規制のある(牛肉以外の)国産肉類、乳製品、そしてカツオ節だ。 とくに問題となるのは、カツオ節だろう。「和食」の魅力を広める好機と思われるミラノ万博で、肝心の和食の味を決めるダシを取るものだからだ。 しかし、なぜカツオ節がいけないのだろうか。 実はカツオの切り身をいぶす製造過程でタールや焦げの部分が発生し付着するが、そこに発がん性物質「ベンゾピレン」が生成されるからだという。その含有量がEUの基準を超える点が問題視されているのだ。また憶測だが、本枯れ節のように乾燥・熟成にカビを使
松屋銀座(中央区銀座3)7階の「デザインギャラリー1953」で12月27日、第710回デザインギャラリー1953企画展「美濃のラーメンどんぶり展」が始まる。 横尾忠則さんがグラフィックデザインをした「ラーメン丼」と「レンゲ」 同催しは、美濃(岐阜県東濃西部)の陶磁器の産地としての「実態と魅力」を多くの人に伝えることを目的に、地元産業界や行政などから有志が集まって結成した「美濃のやきもの研究会」が主体となって企画したもの。 「多くの人が手にした経験があり、その形状や色柄を明確にイメージできる『ラーメン丼』」をテーマにデザイン展を開催することで、美濃の焼き物に関心を持ってもらい、親しみを感じてもらうことを狙う。 同館広報課の小笠原由佳さんは「美濃で作られる陶器の中には主に茶陶として珍重され文化財指定を受けるものも数多くあるが、残念ながら『誰もがよく知っている』『日常の器』ではない。一方、今や地
ヤフー 「リアルとネットをつなぐ」 ヤフー 復興支援室 復興デパートメント担当マネージャー 長谷川琢也(37) 撮影/写真部・東川哲也 アエラにて好評連載中の「ニッポンの課長」。 現場を駆けずりまわって、マネジメントもやる。部下と上司の間に立って、仕事をやりとげる。それが「課長」だ。 あの企業の課長はどんな現場で、何に取り組んでいるのか。彼らの現場を取材をした。 今回はヤフーの「ニッポンの課長」を紹介する。 【ニッポンの課長フォトギャラリーはこちら】 * * * ■ヤフー 復興支援室 復興デパートメント担当マネージャー 長谷川琢也(37) 石巻湾に面するリアス式海岸。漁船に乗り込んだヤフーの長谷川琢也は、波に揺られ、宮城県石巻市牧浜沖のカキの養殖棚へ向かう。この地域の養殖棚も「3・11」の大津波で大きな被害を受けたが、漁師たちは再起していた。そんな人々と消費者をインターネットでつなぐの
ポルトガルの南西に位置するマデイラ島に、レアル・マドリードに所属するポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの銅像が建てられたことが明らかになった。21日付の大手メディア『スカイスポーツ』など各メディアが報じ、同選手は自身の公式フェイスブックを通じてコメントしている。 大西洋に浮かぶ小さな島、マデイラ島のフンシャルで生まれ育ったC・ロナウド。人口約25万人の街が輩出した世界的スターを称え、フンシャルの住民は同選手に銅像を贈ったとされる。 レアル・マドリードは、20日にモロッコで開催されたFIFAクラブ・ワールドカップ2014決勝のサン・ロレンソ戦を2-0で制し、トロフィーのコレクションをさらに1つ増やした。 21日、モロッコからマデイラ島に立ち寄り式典に出席したC・ロナウドは、自身の銅像の建立について「マデイラに銅像が建つことを光栄に思うよ。この瞬間を家族とマデイラの人々ともに分かち合
佐賀県の最北端にあるイカで有名な呼子町(よぶこちょう)の沖合は玄界灘の潮流が速く、海洋エネルギーの宝庫でもある。九州本島と橋でつながる呼子町の加部島(かべしま)の沖合1.2キロメートルの洋上で、日本で初めての浮体式による潮流・風力ハイブリッド発電システムの設置工事が進んでいた(図1)。 ところが設置中の発電設備が12月18日(木)の早朝に水没してしまったため、工事は中断を余儀なくされた。 このハイブリッド発電システムは三井海洋開発の「skwid(スクイッド)」で、10月から現地で工事を開始していた。浮体の上部に垂直軸で回転するダリウス型の風車を備える一方、海中に入る下部には潮流の水圧で回転するサポニウス型の水車が付いている(図2)。全体では高さが69メートル、円形の浮体部分は直径が29メートルの大きさで、重量は約1000トンに達する巨大な設備である。
『深夜食堂』や『孤独のグルメ』などのヒットを受けて、昔ながらの食堂や酒場に憧れる人が増えている。お店に馴染むにはどうすればいいか。大衆食堂の詩人・エンテツさんとの対談、後編。 『深夜食堂』のようなカウンターに憧れる人が増えている。世の中の隅々まで効率化され機能化されて、あらゆるものが評価の対象になっている今の世の中、長く付き合えば人情やドラマがにじみ出てくるカウンターのある酒場や食堂は、現代社会の息苦しさからつかの間自由でいられる貴重なオアシスなのかもしれない。 新潟から上京して半世紀以上、大衆食堂の詩人エンテツこと遠藤哲夫さんに「カウンターに馴染むということ」について尋ねる対談記事の後編が本記事である(前編はこちら)。聞き手の須田泰成も、新宿ゴールデン街、世田谷区の下北沢、駒沢、経堂などで酒場経営の経験があり、カウンター文化に詳しい。 高級フレンチより馴染みの店の肉野菜炒めがウマいと言え
宮崎生まれ、大阪育ちのアラフォー。立教大学卒業後、出版社にて女性誌、ムック、機内誌などの編集を手がける。取材を通して、カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは?という関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。自身の体調の改善、美容効果などをふまえてふだんの暮らしの中で手軽に取り入れられる薬膳の提案や、漢方の知恵をいかしたアドバイスを、執筆、講習会などを通して行う。また、日本各地の食材を薬膳的観点から紹介する活動も積極的に取り組み、食材の新たな魅力を提案、発信を続け、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。著書に「ゆる薬膳。」(日本文芸社)「缶詰deゆる薬膳。」(宝島社)、「『ゆる薬膳。』はじめたらするっと5kgヤセました!」(青春出版社)などがある。 ■HP:www.yuruyakuzen.com ■Facebook:https://www.faceb
JR東日本は22日、購入希望者が殺到し、安全確保のため途中で販売を中止した東京駅開業100周年記念のIC乗車券Suica(スイカ)を今後増刷し、希望者全員が購入できるようにすると発表した。時期や方法は今後明らかにする。 同社によると、記念スイカは、開業100周年当日の20日午前、東京駅丸の内南口の特設窓口だけで、1人3枚まで、計1万5千枚を限定販売する予定だった。 しかし希望者が殺到し、販売開始時点で9千人以上が行列したことなどから、8090枚を売った時点で安全確保のため販売を打ち切り、買えなかった人が駅員に詰め寄るなど大混乱した。 2014年12月22日月曜日
JR東日本盛岡支社は12月19日、気仙沼~鹿折唐桑間(宮城県気仙沼市)に設ける新しいバス専用道の使用開始日を2015年3月14日に決めたと発表した。同時に駅の移設や新設を実施。気仙沼線BRTも含めICカードサービスを充実させる。 大船渡線BRTは、2011年3月の東日本大震災により運休している大船渡線気仙沼~盛(岩手県大船渡市)間43.7kmの代行バス。並行する一般道を走るが、一部は津波の被害を免れた線路敷地を改築した専用道を走行する。 大船渡線BRTの運行区間は気仙沼~盛間(長部経由)と鹿折唐桑~上鹿折間、陸前矢作~陸前高田間で、これまでに竹駒駅付近と小友駅付近~大船渡~盛間に専用道が整備された。ただし大船渡駅付近は土地区画整理事業に伴い、今年8月5日から走行経路が一般道に変更されている。 気仙沼~鹿折唐桑間は一般道を走行する区間だが、気仙沼駅付近の駅前広場や一般道の混雑解消と定時性向上
猿払漁師、後継ぎ2人OK ホタテ事業好調、組合が会則改定 (12/22 06:10) 水揚げされる猿払のホタテ。好調な漁を背景に、来年度から組合員を増やして村の人口増につなげる=2014年3月、猿払村浜鬼志別漁港 【猿払】ホタテ水揚げ量全国一を誇る宗谷管内猿払村漁協(安田順一組合長、256人)は、組合員の構成要件について「本人とその子供1人」としていた会則を改定し、来年度から「子供2人まで」に拡大する。組合員が増え1人当たりの収入が減っても、ホタテ漁に従事し安定した収入を得られることで若者が村に戻りやすくし、将来的な人口増につなげたい考えだ。 同漁協ではホタテ漁船24隻、毛ガニ漁船8隻が操業し、1隻に4人としている乗組員を増やすなどして対応する。1月中旬にも希望者を募る予定で、来春だけで数人増える見通し。 1950年代から激減した村の人口は、71年に始めたホタテの稚貝放流・増殖事業の成功に
県漁協は、これまで量が少なかった県産の殻付きカキのブランド化に取り組む。唐桑(気仙沼市)、長面浦(石巻市)、鳴瀬(東松島市)の3地域のカキを首都圏に売り込み、知名度を上げる。震災で失った販路を回復し、価格の引き上げにもつなげる。 県産カキはむき身が中心だった。ところが大都市ではここ数年、殻付きのカキを提供するオイスターバーやカキ小屋が人気になっている。殻付きの出荷はむき身に比べ、殻の形や美しさで選別する手間がかかるが、需要と価格が安定しているメリットがある。 県漁協は「品質はどこにも負けない。飲食店で評価が高まれば、一般消費者にも波及する」(幹部)と判断。殻付きについて、「宮城産」とひとくくりにせず、養殖した地域を前面に出すブランド化を進めることを決めた。
突然ですが、冬らしい日が続き、寒くなってきた。とはいうものの、沿岸部にある岩手県宮古市はあまり雪が降らない地域で、内陸の盛岡市にもさもさと雪が降っていてもこちらはせいぜい雨、ということが多い。東北の冬でも住みやすい宮古市だが、来年は震災から5年目を迎える。当初、復興は8年で成るといわれていた。実際はもっとかかるように思われるが、当初の計画では折り返し地点だ。 そんな宮古市だが、現在は震災関連事業で次々と道路が作られている。多くは平成28~31年で完成していく予定だが、観光の便がよくなると同時に、交通網の発達によってかえって人口が流出しやすくなってしまうストロー効果の懸念もある。今から色々な準備をして、復興した後も市を盛り上げていかなくてはならない中、「宮古市民文化会館」がきょう21日に復活する。昭和51年に開館し、市民の文化面を施設として支えてきたが、津波の被害で復旧中だった。この完成は市
小笠原・媒島の海岸に打ち上げられたごみ。ロープや漁具は中国船のものとみられる=11月15日(東京都提供) 近海に密漁船が多数押し寄せた小笠原諸島で、今年10月ごろから中国船が捨てたとみられる漁網やごみが大量に見つかっている。世界自然遺産に登録されている小笠原の豊かな生態系にとって、サンゴ密漁船は大きな脅威だ。漁協関係者は「守ってきた海が荒らされた。しっかり海域の調査をしてほしい」と訴える。 小笠原の無人島・媒島(なこうどじま)で、別の調査活動をしていた東京都小笠原支庁の職員が、サンゴ漁用とみられる網や縄、漁具を見つけたのは十一月十五日。職員は「フジツボなどがついておらず、最近使われた網だろう」と話す。 海上保安庁によると、小笠原諸島周辺には九月ごろから密漁船が増え、十~十一月には最大二百隻を超えた。小笠原島漁協によると、密漁船は海保の船から逃れる際、網を切ることがあったという。百トンを超え
伊豆諸島の鳥島沖でサンゴの密漁をしたとして、第3管区海上保安本部は21日、中国漁船の船長、林兵(リンビン)容疑者(46)を外国人漁業規制法違反(領海内操業)容疑で現行犯逮捕し発表した。相次ぐ来航を受けた法改正により、同罪の罰金の上限が400万円から3千万円に引き上げられて以降、逮捕は初めて。 林容疑者の漁船は21日午前0時45分ごろ、鳥島の北北西約6キロの日本領海内で、網を海中に入れてサンゴ漁をしていた疑いがある。漁船は約100キロ逃走したが、横浜海上保安部により同日午後0時45分ごろに逮捕された。 林容疑者は容疑を認めているが、船上にサンゴは見当たらなかったという。同部は残る船員10人とともに船を横浜港まで運んで調べる。 10月以降、小笠原諸島と伊豆諸島の近海でサンゴ密漁をしていたとみられる中国人船長の逮捕者は10人目。今月18日時点で鳥島周辺の排他的経済水域内には3隻の漁船がいたことが
寒風吹く師走の海、三番瀬(船橋市沖)で、旬のノリ漁が盛んに行われている。分厚い防寒具を着た漁師たちが船に乗り込み、収穫している。船橋市内の小学校では地元産ののりを使った給食が登場。子供たちにも好評だ。 三番瀬は江戸時代から良好な漁場として知られ、新鮮な魚介類は徳川将軍家に献上されていた。 遠浅の海を活用して初秋、海底に突き刺した支柱柵にノリの種子をつけた網を張る。干潮時には日光を浴び、満潮時には海水の豊かな養分を吸収してぐんぐん育つ。12月に収穫したノリは特に味と香りがすばらしいという。 昭和30年代には約700人の漁師がノリ漁を行っていた。その後、沿岸部の埋め立てが進み、ノリ漁を続けているのは40代から70代の11人となった。 漁師たちは伝統のノリ漁を守ろうと早朝から沖に出て収穫している。水揚げされたノリは、その日のうちに市内の加工場に運ばれる。ノリ漁のシーズンは来春まで続く。 船橋市漁
石巻市の離島・金華山は「東北三大霊場」の一つとして信仰を集める。観光地としても知られるが、東日本大震災後は訪れる人がめっきり減った。晩秋から初冬にかけて渡った霊島は、手つかずの自然が雄大さを誇りながら、荒廃も進んでいた。(石巻総局・丹野綾子、写真部・佐々木浩明)=5回続き 太平洋上に浮かぶピラミッド状の島影は、北に約100キロ離れた気仙沼市からもよく見える。 金華山は島全体が一つの山。海上からもひときわ目立つ。牡鹿町史によると、三陸沖で漁をするカツオ漁師らは船の位置や漁場などを測る目印「ヤマバカリ」として重宝した。航海の安全と大漁を願う存在でもあった。 上陸して山に入った。ブナやケヤキといった広葉樹林が広がる。大人が数人で両手を広げても、抱えきれない巨木も珍しくない。「太古から続く神の島」。そんな印象が頭をかすめた。 女川港から巡航船を運航する「潮プランニング」(女川町)の持田耕明
魚介類で作るしょうゆなので「魚(ぎょ)しょうゆ」。大豆のしょうゆにはないうまみ成分を持った新しい調味料が、北海道で広がり始めた。原料には魚のあらなど浜の余りものを上手に使い、発酵という自然の力を借りて、また食べたくなる味を生み出す。 東西南北ぐるりと海沿いの道内20を超える施設で魚しょうゆを作っている。その一つ、小樽市の水産加工食品メーカー「小樽海洋水産」を訪ねた。熟成庫に並んだ小ぶりのおけに仕込んだ日付とサケ、ホッケ、キンキなど魚種が書いてある。温度計は33度。真夏の環境で発酵が着々と進む。 完成間近という「甘エビ」のふたを開けた。みそのような、つくだ煮のような濃い香り。社長の松田亙(わたる)さん(58)は「砕いたエビに塩と米こうじを混ぜて3カ月、こして完成です」。黒光りする一滴を舌に落とすと、甘みとうまみにじわじわ包み込まれる。
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