お正月の食卓に欠かせないのは魚です。日本のお正月には「魚食(まな)い」といって海の幸を神様に供え食べる食文化があります。昔は大晦日(おおみそか)に「年取(としと)り」という行事がありました。昔はお正月に1歳年をとるという年齢の数え方(数え年)だったので新年を迎えることは「年を取ること」でした。つまり昔のお正月はみんなの合同誕生日のような日だったのです。だから家族全員が健康で幸せに新しい年を迎えられた喜びは今よりもひときわ大きかったことでしょう。 お正月のお供えの魚は「年取り魚(ざかな)」と呼ばれています。地方によってスルメ、数の子、昆布、鰹(カツオ)、鯖(サバ)、鰯(イワシ)、鯛(タイ)、鮭(サケ)、鰤(ブリ)などさまざまで、地域性に富んでいます。 そして、年取り魚は、昔めったに海の魚を食べることがなかった山間の地域へも、塩に漬けて保存が効くようにして、人が背負って徒歩で山を越え谷を越え、
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