冬至の22日早朝、相模湾に昇る日の出を見る催しが神奈川県小田原市のアート施設「江之浦測候所」であり、約50人が集まった。水平線付近に雲が広がっていたが、雲間から淡いオレンジ色の光の筋が伸び、測候所のガラス舞台が赤みを帯びて輝いた。 催しは「冬至光遥拝(ようはい)の会」で、衰えた光の再生を祈り、春への希望を体験するという趣旨。江之浦測候所は約70メートルのトンネルが海に向かってせり出しており、冬至の朝は太陽の光がトンネルを通り、展示物の巨石を照らす設計となっている。この日は雲がかかり、夜明け時には太陽が見えなかったものの、午前7時前には雲間から日がこぼれ、「おーっ」と歓声が上がった。 名古屋市の片岡智子さん(46)は「光が見えて、思わず手を合わせました。明るい太陽が出てくれることはありがたいことです」と話した。10月から開館した江之浦測候所には、夏至や春分・秋分の日の出の光を取り込む施設もあ