【石橋英昭】宮城県岩沼市にある高大瀬(たかおおせ)遺跡の発掘調査で、東日本大震災による津波堆積(たいせき)物の下に、1611年(江戸時代)の慶長三陸地震と、869年(平安時代)の貞観地震の津波堆積物とみられる二つの砂層が並んでいるのが、見つかった。同じ場所で異なる3時代の津波の跡が確認されたのは初めて。津波の歴史的教訓を伝える地層として保存や展示ができないか、岩沼市は検討を始めた。 現地では10日、一般向けに説明会が開かれた。沿岸から1キロ余り内陸で、平安時代の高大瀬遺跡近くの震災前は水田だった場所。震災の津波で数メートル浸水し、復興事業の一環として調査が行われた。