【ソウル=貝瀬秋彦】韓国教育省は21日、いったん検定に合格した8社の高校用歴史教科書について、日本の植民地支配や北朝鮮などに関する記述を変更するよう求めた。合格後、一部の教科書について「親日的だ」「北朝鮮に甘い」などの批判が上がり、全体を見直さざるを得なくなったとみられる。 最も多く修正・補完を求められたのは教学社の「韓国史」。事実関係の間違いもあるが、注目を浴びたのは日本の植民地支配などに関する記述だ。 「日帝の植民地支配が続くほど、近代的な時間観念は韓国人にしだいに受け入れられていった」との記述は今回、「『植民地近代化論』を擁護する記述と誤解される素地がある」と指摘され、植民地支配による収奪という背景を書くよう求められた。