センサーが収集するデータをリアルタイムに解析し、価値のある情報を自動的に抽出する。そんな機能を備えた「スマートシステム」が新たな世代を築きつつある。その新世代では、データが通貨の役割を担う。データセンターの解析エンジンと組み込みコンピュータを連携させ、新たな金脈を掘り起す取り組みが始まった。 Watson(ワトソン)、Siri(シリー)―― われわれは彼らに人間の名前を与えた。彼らがどれほど人類に近い存在かを示唆しているといえるだろう。 今日のスマートシステムは、以前はリアルタイムに自動処理することが不可能だったタスクを、いとも簡単に扱えるようになった。そして、世界中でリアルタイムに発生する何十億ものデータストリームが流れ込んだ情報の海を解析エンジンでマイニングすることで、実態として存在するスマートシステムそれ自体をも上回る価値をもたらすサービスを生み出している。 図1 AppleのSir