「月の丸」は、ずれている

パラオの国旗が青地に黄色い月であることは先般述べました。 ところが、この円の中心は、少し竿側にずれているのです。 真顔で「日本に失礼だから少しずらした」という言い方をする人もいらっしゃいます。 しかし、日本でも「日の丸」の円の中心が、旗面の中心（対角線の交点）と一致したのは、正式には１９９９（平成１１）年８月９日の「国旗国歌法」によるものであり、それ以前は、１８７０（明治３）年１月２７日の「太政官布告第５７号」が有効で、それによれば、「円の中心は対角線の交点より、横の１００分の１、竿側に寄る」というものでした。 パラオの国旗の場合もむしろ、実際に翻った場合にはこのほうが、月章が中央に見えるためではないでしょうか｡太政官布告もそうした考え方からかと思います｡もっとも、日本でも「世間の常識」としては、少なくとも戦後は、「日の丸」は旗面の中心ということであったでしょうから、「国旗国歌法」でも、す

[mahal]

基本的には風に吹かれることを前提としてある程度左にデザインを寄せるってのは海軍旗(例：本朝の旭日旗)などでよくありますね。小さな島国のパラオにとっても、ある意味妥当なデザインなのでしょう。