「怒りを忘れた国家神道論」―島薗進『国家神道と日本人』批判 － ちきゅう座

＜子安宣邦（こやすのぶくに）：大阪大学名誉教授：日本思想史＞ １ 村上重良の怒り 村上重良は『国家神道』（岩波新書、１９７０）を激しい怒りをもって書いた。その怒りとは、日本（台湾・朝鮮をも含んだ）国民の肉体とともに精神を支配し、抑圧した〈戦争する日本国家〉の原理であり、装置であるものに対してである。彼は国家神道こそが、１９４５年に至るまで国民を支配し、抑圧した国家的原理であり、装置であるとみなした。戦争の終結から四半世紀を経過した１９７０年に村上は、国家神道の復活の動きに接し、怒りを新たにする形で『国家神道』を書いたのである。私もまた度重なる小泉元首相の確信犯的な靖国参拝に対する怒りを『国家と祭祀―国家神道の現在』（青土社、２００４）として表明した。私は村上の国家神道概念をそのまま継承することはなくとも、彼の怒りは正しく継承した。 国家神道批判は日本国民のこの怒りに基づくものである。怒り

[usataro]

一読ではよくわからなかったが、要するに「日本の民族宗教」としての神社神道と国家神道との断絶説に立つ島薗氏への反論が学術的には論点なんだろう。けれどもどうしてこんなに怒ってるのかよくわからん。

[kogarasumaru]

関心のある議論/ただいまいち子安先生の議論を素直に読めない/島薗先生の立場こんな感じなの最近？/新書読んで考える

[noharra]

http://d.hatena.ne.jp/noharra/20101019#p1 に、島薗の反批判文批判を書きました。

[uumin3]

村上本は所持、島薗本は未読。それにしても「怒りをもって」行うべき研究とは…。現時点で学的態度として島薗先生を支持したくなるのだが。

[Apeman]

「怒りから構成されるゆえに、その国家神道批判は恣意的であり、主観的だとみなされてはならない」

[kenkido]

この本のこと、僭越ながら、似た趣旨と観点でことを書こうと思っていたけれど、この人がこれだけ書いていれば、私がごちゃごちゃと・・・