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ミケシュの謎
金曜日、西部古書会館。初日の午前中に行く。 気長に探すつもりだったジョージ・ミケシュの『これが英国... 金曜日、西部古書会館。初日の午前中に行く。 気長に探すつもりだったジョージ・ミケシュの『これが英国ユーモアだ』(中村保男訳、TBSブリタニカ、一九八一年)があった。二百円。ミケシュの翻訳本で読みたかったものはこれでほぼ揃う。 ミケシュの本にかぎらず、英米のコラムやエッセイは、ビジネス書や自己啓発書みたいなタイトルの本(例:ジョージ・マイクス著『不機嫌な人のための人生読本』ダイヤンモンド社)が多く、古本屋のどこの棚にあるのか見当をつけにくい。この見当がつかないまま本を探している時期が楽しいともいえる。未開拓の領域が広がっているかんじがすると、古本屋通いにも熱がはいる。もちろん未開拓であれば何でもいいというわけではなく、何かしらのフックがないといけない。 日頃、ぼんやり考えていることが、こんがらがって、形にならないまま、自分の中に沈殿している。ところが、ある本を読んだ途端、沈殿していたものがか