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何度書いても書き尽くせないのが音楽を聴いて、それを文字にすることだ。ネットを彷徨っていたら以下の... 何度書いても書き尽くせないのが音楽を聴いて、それを文字にすることだ。ネットを彷徨っていたら以下のブログの文章に遭遇した。引用されている一文が全集の中に収載されているかどうか不明。しかし、一人の音楽好きの一端が明らかになっている。失礼して転載させて頂く。この一文を介して小林秀雄という稀有の批評家の姿を垣間見る思いがする。 昭和二十六年の秋、ユーディ・メニューインは、戦後初の大物演奏家として初めて日本を訪れた。ヴァイオリニストとしては、昭和十二年一月に訪れたミッシャ・エルマン以来、実に十四年ぶりの出来事であった。彼を招聘した朝日新聞の当時の記事を追っていくと、来日決定を知らせる第一報が昭和二十六年二月十八日の朝刊に出て以降、九月十六日の羽田到着まで、再三にわたって、メニューインの近況を知らせる記事や、彼から寄せられたメッセージなどが伝えられており、主催者側の報道とはいえ、日本の聴衆が如何にその