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特集「みんなで負担し、誰もが受益者になる「救済型」から「共存型」の再分配へ」
格差是正につきまとう中間層の負担増加への懸念。社会を信頼できない「分断社会」が再分配の見直しを阻... 格差是正につきまとう中間層の負担増加への懸念。社会を信頼できない「分断社会」が再分配の見直しを阻んでいる。すべての人の暮らしが支えられる社会の実現に向けて、負担と受益のあり方を転換しなければならない。 井手 英策 (いで えいさく) 慶應義塾大学経済学部教授 専門は財政社会学。著書に『経済の時代の終焉』(大佛次郎論壇賞受賞)(岩波書店)、『分断社会を終わらせる「だれもが受益者」という財政戦略』(共著)(筑摩書房)ほか多数。 ほとんどの日本人は、困っている人がいたら助けようと思うだろう。ところが、誰が困っている人なのかを定義することは難しい。例えば、年収250万円で働く非正規雇用のカップルは子育てするのに困っている。彼/彼女は困っている人だ。しかし二人の年収をあわせると、世帯年収では中間層になってしまう。困っているのは自分たちなのに、社会は自分たちを困っている人と認めてくれないということにな
2017/06/29 リンク