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虫めづる姫君(抜粋)
「堤(つつみ)中納言物語」より 現代語訳(意訳):Kan-chan 現在入手可能な訳のほとんどは著作権がかか... 「堤(つつみ)中納言物語」より 現代語訳(意訳):Kan-chan 現在入手可能な訳のほとんどは著作権がかかっているため、独自の訳を製作中です。 なお、細かい解釈の違いのため、一般的な訳と異なる場合があります。 また、明らかな訳し間違いなどありましたら教えてください。 蝶めづる姫君の住みたまふかたはらに、按察使(あぜち)の大納言の御むすめ、心にくくなべてならぬさまに、親たちかしづきたまふこと限りなし。 この姫君ののたまふこと、「人々の、花、蝶やとめづるこそ、はかなくあやしけれ。人は、まことあり、本地たづねたるこそ、心ばへをかしけれ」とて、よろづの虫の、恐ろしげなるを取り集めて、「これが、成らむさまを見む」とて、さまざまなる籠箱どもに入れさせたまふ。中にも「鳥毛虫(かはむし)の、心深きさましたるこそ心にくけれ」とて、明け暮れは、耳はさみをして、手のうらにそへふせて、まぼりたまふ。 若き人々は
2013/03/17 リンク