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中里一日記: 百合だからコラム百本 第4回 姉妹こそ人類の理想
百合だからコラム百本 第4回 姉妹こそ人類の理想 姉妹という関係は、人類の理想を託すのに最適――そんな... 百合だからコラム百本 第4回 姉妹こそ人類の理想 姉妹という関係は、人類の理想を託すのに最適――そんな思想が、この世にはあるようです。 この思想は、特に20世紀前半に盛んだったようです。たとえば、小杉天外『魔風恋風』。主人公の初野(女学生)は軽薄な陰謀家で、ほとんど誠実さを感じさせませんが、唯一、妹に対してだけは深い情愛を見せます。また、吉屋信子の家庭小説。姉妹の仲がいい、を通り越して、天国にしかありえないような理想的な人間関係として描かれている作品を散見します。 戦前の女学校における「エス」関係では、しばしば年上の相手を「お姉様」と呼んだとされます。事実がどうだかは知るよしもありませんが、呼んだと「される」のには、それなりの理由があるはずです。 姉妹という関係は、批判的な検討を免れる特権的な関係であり、姉と妹はまるで天使のような汚れのない無条件の愛を互いに抱く――そんな思想が、この世には
2013/01/29 リンク