蜷川幸雄：寺山戯曲を初演出 「血は立ったまま眠っている」きょうから上演 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

◇「刺激に満ち、知性あふれる構造」 ２年前から取り掛かり 寺山修司（１９８３年、４７歳で没）の第１戯曲「血は立ったまま眠っている」が蜷川幸雄の演出で、１８日から東京・渋谷のシアターコクーンで上演される。蜷川と寺山は同じ３５年生まれで、２人とも６０年代後半にアングラ（アンダーグランド）演劇といわれた小劇場運動の旗手だった。しかし、蜷川が寺山の戯曲を演出するのは今回が初めてだ。【高橋豊】 「血は～」は、寺山が２３歳で初めて書いた戯曲。革命を目指すテロリスト、詩を書く少女、在日朝鮮人ドラマーらの青春群像を描く前衛的な詩劇である。６０年、劇団四季によって初演された。 蜷川は６０年当時、青俳の俳優だった。６７年に現代人劇場（後に櫻（さくら）社）を創設し、先鋭的な舞台を演出するようになる。寺山の原作を岸田理生が脚本化した「身毒丸」を演出したことはあるが、寺山の戯曲を直接、手掛けたことはなかった。 蜷川