東日本大震災：心揺さぶる遺物の力 重なる二つの弁当箱 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

東日本大震災で亡くなった息子の弁当箱をがれきの中から発見した両親＝岩手県陸前高田市で４月１１日、佐藤敬一撮影 見渡す限り破壊された光景が広がる東日本大震災の被災地。スケールが大き過ぎるこの被害を、あえて身近な小さな物を通してみつめてみたい。私たちの日常にほっこりと寄り添う「弁当箱」という小さな存在から－－。【和泉かよ子】 毎日新聞のニュースサイト「毎日ｊｐ」に４月、東日本大震災で亡くなった息子の弁当箱を、がれきの中から発見した両親の記事が掲載された。 母親は弁当箱が空なのを確認し、「きれいに食べている」と嗚咽（おえつ）したという。まだ２４歳の息子を突然亡くした失意のどん底でも、最後にちゃんとご飯が食べられたかどうかが気になり、空の弁当箱に安堵（あんど）する。その親心に胸が締め付けられ、１７年前に取材したある弁当箱を巡る物語を思い出した。 １９４５年８月６日に原子爆弾が投下された広島の惨状を

[yukatti]

"スケールが大き過ぎるこの被害を、あえて身近な小さな物を通してみつめてみたい"