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Bulletin of Japanese Society for Neurochemistry 58(2): 84-90 (2019)
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Bulletin of Japanese Society for Neurochemistry 58(2): 84-90 (2019)
脳は複数の異なる神経細胞種がそれぞれ時空間的に決まった順序で発火し、正常な認知・学習機能を発揮す... 脳は複数の異なる神経細胞種がそれぞれ時空間的に決まった順序で発火し、正常な認知・学習機能を発揮すると考えられている。特に、脳情報は神経ネットワークにおける特定の細胞種の神経発火パターン(周波数、発火タイミング、および異なる細胞同士の同期発火)にコードされていると考えられているが、個別の行動と神経発火パターンの関係は不明である。その主要な理由として計測手法が未発達であることが挙げられる。これまでの神経活動(神経発火、シナプス活動)計測には、電気生理学的手法により神経発火を計測する手法が汎用されてきた。この手法は高い時間分解能を有しているものの、細胞種および細胞の空間情報を厳密に同定することはできず、活動をしていない細胞に至ってはその存在を検出できない。近年、この脳情報を読み解くのに、発火に伴い細胞外のカルシウム(Ca2+)が細胞内に流入することを利用して、蛍光Ca2+センサーを用いた神経活動