少女漫画 : 始まりへの旅 : 人 遊 食 : 関西発 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

大劇場の近くに立つ宝塚市立手塚治虫記念館。ステンドグラスの天井から、サファイア王女がほほえみかける（兵庫県宝塚市で） 手塚治虫 歌劇のロマン吹き込む 「リボンの騎士」魅力脈々と 華やぎと夢と詩情があるからだろう。かつて若い女性層に支えられた少女漫画は、映画や舞台、ドラマの原作としても欠かせない存在となって定着している。 今も少女向けに恋愛模様を織り込んだ作品が主流だが、文学的色彩を帯びた小品からＳＦ、歴史ロマンまで領域を拡大し、読者層も広がりをみせた。「マンガ」が海外へと浸透していく過程にも貢献し、魅力は薄れていない。 戦後の草創期、少女を主役に立て、その表現様式を切り開いた作品がある。１９５３年発表の『リボンの騎士』だ。運命と闘う男装の王女サファイアの物語は、作者が育った街と切り離せない。

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宝塚から始まった　手塚治虫 歌劇のロマン吹き込む