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せめて、せめてあの我がもの顔のアメリカンスキーにひと太刀
始まりはなにごとも他愛ない。1986年、速水はまだ初々しい中学生だった。当時巷ではトム・クランシーの... 始まりはなにごとも他愛ない。1986年、速水はまだ初々しい中学生だった。当時巷ではトム・クランシーの小説『レッド・オクトーバーを追え』が人気であり、冒険小説は当時から好きだった速水もちょろっと買って読むことにしたのだ。 小説自体は、なんだかヤケにアメリカ万歳な話だなあ、と思いつつも普通に面白く読んだのだが、ここでハタと困ったのである。登場する軍艦がサッパリ分からないのだ。 当時の速水はありがちなミリタリー少年であり、「戦場まんがシリーズ」の洗礼を受けた数多くの同輩と同様、実にわかりやすい第二次大戦のドイツ&日本軍ファンだった。そんな少年に、現代の軍艦……「ロサンゼルス級」だの「カーラ級」だのといったフネがどんなものなのか分かろう筈もない。 そこで速水は殊勝にも資料を探すことにした。そこで買ったのが光文社文庫の「ミリタリー・イラストレイテッド」シリーズ『米ソ原子力艦隊』である。 余談だがこの
2006/12/27 リンク