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10月27日:MCL1阻害剤の開発(10月27日発行Nature 掲載論文) | AASJホームページ
昨日に続いて、今日もアカデミア発の新しい分子標的薬についての論文を紹介しよう。今日紹介するオース... 昨日に続いて、今日もアカデミア発の新しい分子標的薬についての論文を紹介しよう。今日紹介するオーストラリア・ウォルター・エリザホール研究所からの論文が報告しているのは細胞死を防ぐBcl2ファミリーの一員、MCL1に対する薬剤だ。 これまで、ガン遺伝子が活性化して細胞の増殖が促進すると、安全機構が働いて細胞が死にやすくなること、そしてガンではこの安全機構の作用を逃れるため、Bcl2ファミリー分子の発現が上昇することが知られていた。中でもMCL1は血液のガンの多くで発現してガンを細胞死から防いでいることが明らかになっていた。 この様にMCL1は当然ガン治療の格好の標的になっていいが、ノックアウトマウスの解析から、正常血液幹細胞などの幹細胞自己再生に必須の分子であることも明らかになっており、薬剤開発は進んでいなかった。 これに対しウォルター・エリザホール研究所はBcl2ファミリー分子の研究で伝統が
2016/10/30 リンク